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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第96話:実力の差を道具で覆す……実力を上げる方が重要だと思う。
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《マジックフォン》を使うの? いくらウルポンに対してでも失礼じゃないかしら? 常識人の私には出来そうに無いわぁ……」

「惚れてる相手が非常識なクセに、変な所で常識人ぶるなよな。お前等の血族は全員非常識人なんだよ。自覚しろ!」
「……ほら。だから嫌なんですよ……ねぇユニさん!」
言い返せなくなったリュリュさんは、綺麗な顔を顰めてユニさんに同意を求めた。

「解りますわリュリュ様。上司で師匠で義理の父親が呼んでるのだから、ここでグダグダ言ってないで、サッサと行けば良いのに……だから皆に嫌われるんですわ」
え、何コイツ等? 本当にムカつくんですけど!

「ほらぁ……この国で一番偉い国王陛下が呼んでるんですよ。サッサと行きましょうよ下っ端宰相閣下」
「ぐっ……この(あま)ぁ」
本当は言い返してやりたいけど、これ以上言って更に『グダグダ言ってる』って言われたくないから、大股で部屋から出てリュカさんの下へ急いだ。

ウルフSIDEEND



(グランバニア城・宰相兼国務大臣執務室前廊下)
レクルトSIDE

「もうホント最悪……ウルポン最悪。お父さんの、あんな姿は見たくなかった……お前ホント最悪だわ」
ほぼ最近……三時の休憩時にウルフ君が現れて、僕とピエッサさんの事をからかいに来るウルフ君が夕方になっても現れなかったから、やっと飽きたのかと安心してたら、陛下・リュリュさんと共に何処かへ出かけてた事が判明した。

だが如何やらリュリュさんには不本意な外出だったらしく、今まで見たことのないくらい顔を顰めてウルフ君に文句を言い続けている。陛下がご自身の執務室へ戻られてからずっとウルフ君に言い続けている……
何があったのか解らないけど、ウルフ君もウンザリ気味に執務室へと向かっている……早足で。

100%面倒事だったのは確実だったから、巻き込まれないようにウルフ君の進路から身を引いて道を譲り、彼が執務室に入ることを望んだんだけど……
ダメでした。

丁度ユニさんが執務室から出てきて、溜まった仕事の催促をした為、心がやさぐれてるウルフ君は逃げ出したくなったみたいで、目の前に居た僕に突然……
「おいレクルト。今から飲みに行くぞ! ほら、お前が通ってる店に……大丈夫、今日は俺が出す! アイツ連れてこい。あの貧乳キャバ嬢。お前のお気に入りキャバ嬢を!」

ってな感じで誘われて、拒否権無しな強制連行されました。
別に僕のお気に入りじゃ無いんだけどなぁ……どっちかつーと、お気に入られって言うの?
しかも僕の財布だけを気に入られてる。

ユニさんがキツイ口調で「仕事は!?」って言ったのですが、凄く不機嫌な声でウルフ君は「うるせぇよ……今日はもう仕事の気分じゃねーんだよ! 今日仕事サボったくらいで潰れるような国な
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