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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第96話:実力の差を道具で覆す……実力を上げる方が重要だと思う。
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実物を直接見た事は無く、それこそ映画やドラマ……もしくはケーブルテレビの専門的ヲタクチャンネルで観た記憶しか無いからだ。まぁ日本人だったので、本物の銃を見る機会なんて皆無だったろう。
そんな本物に触れる機会を得ない俺にとって、AKライフルは外見も構造も知識として知り得られる最たる鉄砲だったのだ。
しかもだよ……もう一つ有名なアサルトライフルに“M16シリーズ”ってのが存在するのだが、そっちは内部構造が複雑すぎて、俺の脳味噌には理解出来ない銃だったのだよ。
こっちの世界で他の国に模倣されない為には、複雑な構造の兵器にするべきなのだろうけど、理解出来ない物を製造するのは不可能に近く、渋々ながらカラシニコフさんを真似する事になったワケなのですよ。ゴメンねカラシニコフさん……この世界に転生してきて『パクられた』って訴えないでね。
さてさて、そんな俺にも理解出来る単純鉄砲だが、多分間違いなくオリジナルより大きくなってると思う。
別に大艦巨砲主義とかじゃ無いから『大きいのが最強』なんて思ってはない。(暴れん坊将軍は大きいのが最強! だから俺、最強)
では何故に大きくなったかを説明すると、ザイルに大まかな銃の構造を説明したんだよ。
でね、勿論弾薬の説明もする訳ですよ……そしたらね、ザイルってば意外に頭が良くってね、俺が説明した物より高性能な弾薬を開発しちゃったんだよ。
あのスノウに騙されて春風のフルートを盗んじゃうようなお茶目野郎だったクセに、薬莢を必要としない弾薬を開発しちゃったんだよ。因みに薬莢とは、銃弾(弾頭)を勢いよく発射させる火薬を入れる真鍮製の筒の事。
正確には違うな。薬莢を必要としないのじゃ無くて、真鍮の薬莢が必要無くなったって事だね。説明するとね、薬莢を薄い紙に変えちゃったんだよ。火薬自体を固めて銃弾(弾頭)を覆った為、真鍮の代わりに薄紙を巻くだけで済んじゃったんだ。
と言う事で、銃の引き金を引き弾薬の雷管に衝撃を与えた時に火薬が薬室で直接燃焼する仕組みになっており、排莢作業が不必要になったって事なんだよ。そんな危険なシステムにすることが出来たのも、グランバニアだけで採掘出来る丈夫な金属……グランバニア鉱石のお陰みたいなんだ。
このグランバニア鉱石が頑丈だから、次弾の火薬へ引火すること無く、しかも銃内部を損傷させること無く爆発させて、高圧なガスを発生させて銃弾(弾頭)を発射させるらしいんだ。天才ザイル君が生き生きと語ってくれた……
んで、話を元に戻すと……銃本体の強度を上げる為に俺の想定よりも大きな銃が出来上がったってワケさ。
更に言えば、真鍮の薬莢分のスペースにも火薬を詰めることが出来た為、オリジナルよりも威力と有効射程距離がアップしたワケなのさ!
威力は兎も角、有効射程距離を説明すると
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