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リリなのinボクらの太陽サーガ
思惑のピース
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きるようになってるし、皆と接してきた時間が私に初対面の人間でも怯えずに話せる度胸を与えてくれている。だが、必要以上に抱いてしまう警戒心を抑えることまでは至らなかった……。

窓際で担当との連絡を終えたシオンは、そのまま私達の隣の席に座って何かのレポートを記入し出した。ふと興味を抱いたので覗いてみると、今日購入や消費した物資とその残量の仔細をまとめて、本社と管理局に送るみたいだった。確かに物資も無限にあるわけじゃない、こういった記録や報告は非常に大切だろう。

「ふぅ……これで今日の仕事は終わり。ところでさっきからエターナルブレイズとフレスベルグの交戦記録をじっくり見てるようだけど、他に何か得るものはあった?」

「特に無いね。あるとすればこの魔導師が目の前のことに必死すぎて、簡単に乗せられやすそうってことぐらい」

「敵じゃなくて味方の分析をしてどうするんだい……。いや、まぁ……戦術を練る上では味方の特性や現状を把握しておく必要もあるにはあるけどさ……」

放っておいたらフレスベルグではなく、この魔導師の対策を先にしてしまいそうなケイオスにシオンは呆れ顔でため息をつく。そんな彼女の様子に全く興味を抱くことなく、ケイオスはフレスベルグの一挙一動をじっくり見て、映像から視線を外さないまま私に尋ねて来た。

「シャロン、一つ確認したいんだけど、フレスベルグは自分達を復活させたイモータルに改造されたと言ったんだっけ?」

「改造というか、体をいじられたとは言ってたよ。改造云々は私がそう判断したってだけで」

「ん、それなら問題ないか」

そう言うなりケイオスは映像を切って、窓際でレンチメイスの手入れを始めた。また話を一瞬で切り上げたのに私自身はもう慣れてきている所から、彼との接し方は今日一日だけでおおよそ掴めたようだ。

「ケイオスの質問を聞いてふと疑問に思ったんだが、イモータルの改造なんて一体どうやったと思う? イモータルの能力や性質というのは暗黒物質の濃度次第で強くなったりはするが、いくら何でも成長や変化まではしないはず……」

「う〜ん……管理局が保管してたロストロギアを奪って何かチートでも使ったんじゃない? ただ、一度敗れたイモータルを復活させても、またジャンゴさんと戦えば負ける確率の方が高いと思うけど……あ、でも彼は爆破テロのせいで今行方不明なんだっけ。ってことはつまり……」

私が呟いた言葉に、シオンはニヤリと笑う。

「なかなか良い着眼点だ。例の爆破テロは太陽の戦士が狙いだったことは既に思い当たっていたが、犯人の正体や目的、動機が掴めずにいた。だがフレスベルグとニーズホッグの倒し方ないし攻略法を知っている彼の口封じを図ったとすれば、これまで苦戦続きなことにも納得がいく。それに髑髏事件後で緊張状態にあっ
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