第五章 Over World
あたしは絶対認めない
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も行く。絶対について行く。やり方はわからないけど、さやかちゃんを絶対に戻す!!」
「でも・・・どうやってやるんだい?」
「は、エージ知らないのか?こういうのは親友の呼びかけとか涙とかで元に戻るもんなんだよ」
そう、それはただの願望だ。
愛と勇気が勝つ物語だ。
しかし、そんなものでグリーフシードがソウルジェムに変貌するならば、魔女も魔法少女もいなくなっているだろう。
それでも――――
そうして彼らは踏み込んでいく。
この先に待つのは激しい戦闘。
そして、悲しい結末だけかもしれないと知りながら。
そして――――――
悲しい哉。
世界はそれを裏切らない。
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数時間後
見滝原市一帯に避難命令が発令された。
超巨大なスーパーセルが、この街に接近しているというのだ。
まどかは昼ごろに早退したが、どっちにしろ学校は生徒を家に帰していた。
しかもそのスーパーセル、今までなかったというのに突如観測されたというのだ。
見滝原市にそれがやってくるのは、夜更けの21時ごろ。
深夜にかけて、本格的に市内に入るらしい。
この季節ならまだ空は明るいはずなのに、すでに先行してきた分厚い雲で日光が閉ざされる。
一晩もすれば通過するという感覚からか、避難する人たちは怯えながらもまだ安心している。
避難所の建物で、一夜を明かせば終わるのだから。
だがその中に、鹿目まどかの姿はない。
そも彼女は、避難のことすら知らないのだ。
「くそ・・・あの子、どこ行っちゃったんだよ・・・」
「おねーちゃんどこー?」
「うーん・・・・もうどこか別の場所に避難したのかな?」
避難所ではまどかの母、詢子と父の和久、弟のタツヤが、その心配をしていた。
当然、避難所は市から多少離れた場所だ。
そして、何も避難所はここだけじゃない。
それに学校からの早退の連絡は来ているので、もしかしたら別の場所に避難しているのかもしれない。
だが、携帯電話からする留守番電話サービスの声が、彼女の不安を駆りたてる。
(まだ来たわけじゃないから、携帯の電波がダメになるなんてことはないだろうし・・・・)
焦る気持ち。
少女は戦いの中にいる。
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そして、さらに二時間後
バタンッッ!!!
「!?」
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