暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
これが俺たちの出会いだね
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
べ物は粗末にしない」という矜持のため、そう差し出されてはいらないというのも気が引けてしまう。

まあいらないと言っても捨てられることはないのだろうが、それでも自分に出されたのだ。無視はできない。


しょうがねーな、と言った雰囲気で、杏子がマグカップに手を伸ばす。

各々も手を伸ばし、少し口を付ける。
飲んだ感想は人により

「あま〜い♪」

「甘ッ!?あ、でも飲めなくはないですよ」

「ちょっとこれは・・・・」
「甘すぎるわね」

とのこと。



ちなみに杏子はというと


「フー、フー・・・な、なんだよあんたら。何見てんだよ!!」

冷ましていた。
どうやら飲むにはまだ少し熱かったらしい。

が、それに口を付け、コクッと喉に流し込む。


「おぉ・・・・」

杏子の顔が明るくなった。
が、一瞬でハッ!と我に返り、もう一口で飲み干してしまう。


「こ、こんなんであたしを仲間にできると思ってんじゃないよ!」

(おいしかったんだね)
(おいしかったんだ)
(おいしかったのね)
(おいしかったんだなぁ)
(うんうん、おいしくてよかった)

「なんでそこで生暖かい顔しやがるんだ!!チクショウ!!帰るからな!!」


そうして、今度こそ部屋から出ようとする杏子。
と、その背に向けて翼刀が剣を取り出した。


「ッ!?・・・・・あんたも妙な力を持ってんのかい・・・・」


丸腰だった翼刀が手に持つのはヴァルクヴェイン。
映司という前例がいたので、こっちの方にはそう驚きはしない。

が、剣を突き付けらているのは事実だ。

ゆっくりと翼刀の方へと体を反す。


「まあね。で、どうする?」

「・・・どうするも何も、あたしは・・・・」

「ソウルジェムを出すんだ」

「!・・・・やっぱそうかい・・・あんたらあたしの・・・!!」



「どうせいくらか濁ってんだろ?だしなよ。浄化するから」

「他の魔法少女をつぶす・・・ってはぁ!?」

「翼刀さん、あたしもお願いします」

「どうせなら私も頼もうかしら」


剣を向けられ、緊張する杏子だが、次の瞬間には別の意味で身体が固まった。
ソウルジェムを浄化?グリーフシードも持ってないこの男が!?


「はん!!あたしを担ごうったってそうはいかないよ。そんなことできるはずが・・・・・」


シュワァァアア・・・・

「ほい」

「ありがとうございます!!」

「感謝するわ」

「ヘェア!?」


必死になって抵抗する杏子だが、目の前で二人のソウルジェムがきれいになって行っていた。
そこで杏子は、キュゥべえの言っていたことを思い出
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ