第五章 Over World
ウチ…来ます?
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が、翼刀が前に出て話を引き継ぐ。
翼刀の言葉に「お?」と少し興味を持ったように目を開く少女。
「つまり、あのままほっとけば人を食って魔女になる。グリーフシードを蓄える。そこを狩った方がいい。豚は太らせてから食え、ってことだろ?」
「あんたわかってんじゃん!!そゆことだよ。あたしら魔法少女にはグリーフシードの有無は死活問題だからね。つまんない正義感で・・・・あんた死ぬ気?」
「お前ッッ!!!」
眼の前の少女の言葉に、歯ぎしりするさやか。
今にも前に飛び出して斬りかかりそうな勢いだが、座り込んだまま立ち上がることもままならない。
「は!!一回弾かれただけで腰が抜けて立てない奴に睨まれても、怖くないねぇ〜」
「こッ、の!!(グッ!・・・ドテン!)った!?」
「え?」
「ちょ、違うから!!今のはこけたんじゃなくて!あと臆病でもないッッ」
「あ、うん・・・・」
「今そっちに行って・・・った!!翼刀さん!!足離してください!!」
「だってこうしないとさやかちゃん、行っちゃうでしょ」
「ぐぬぬ〜〜〜〜!!!」
両手両足でバタバタと地面を掻くさやかだが、立ち上がることもできない。
まあ当然である。さやかの後ろでは、そのマントを翼刀が踏んでいるのだから。
「う、うわぁ〜〜〜ん!!」
「あ、泣いた」
「翼刀さん!!さやかちゃん泣かしちゃだめですよ!!」
「え!?俺悪いの?俺が!?」
ギャーギャーと騒ぎ出す目の前のアホ集団。
まどかはさやかのもとに向かおうとするが、ほむらは「見ちゃいけません」の体勢でそれを遮る。
翼刀もさやかを離す気は無いようで、さやかは翼刀の足を退けようとグイグイと押し込んでいた。
さやかわいい(二回目)
「・・・・・・」
その光景を見ていた少女―――佐倉杏子は、唖然としていた。
自分は斬りかかって行ったはずだ。
そして、ケンカを売るような言葉も言った。
魔女狩りをしない魔法少女、というのには正直頭に来ていたし、追い出すにもちょうどいいからそれはいいのだ。
だがどうだろうか、目の前の光景は。
「あたし・・・完全に無視されてる・・・・?」
襲撃から、ものの一分ほどでこの光景。
今や彼らの頭からは杏子のことは抜け落ちていた。
「あ・・・・」
すると、杏子の中で何かがキレた。
周囲を覆うように展開していた鎖を、槍へと戻して構える。
「あたしを・・・・」
その先の言葉はすでにのど元まで来ている。
それを意識するだけで、自然と腕には力が入った。
そして、肺が空気を溜めこんで
「
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