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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
日本神話
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「それでは、互いに不干渉ということでよろしいですね?」
「ああ、それでいい。面倒事にさえならなければ正直なんでもいいよ」
「では、そのように。妾はこれで退室しますので、兄上、あとはよろしくお願いいたします」
「はいはい、かしこまりましたよ妹サマ」

その後。一旦のクールタイムとして一輝たちに食事を出し日本神話サイドの落ち着くための時間を設け、どうにか協定を締結させた。その瞬間アマテラスは部屋を後にしたのだが、おそらく引きこもるのであろう。しばらく出てこられないかもしれない。

「ったく、日本神話は本当にあれが主神で大丈夫なんかね?」
「まあ、なんだかんだで問題なく回っているからな。大丈夫なのだろうよ」

と、そう言って先ほどまでアマテラスが座っていた席に腰かけるヒルコ。当然のように座った彼に対し、一輝なりに気になったことを述べる。

「本当に大丈夫なのかよ?ってか、アマテラスってことで男性像が出来てるとか、あれから一体どうやったらそうなるってんだよ」
「あー、あれなぁ。言っていいやら悪いやら・・・」

と、ヒルコは周りを見回す。会談も終わったということで主要の神以外は席を外しており、大国主は天部の関連で出向中、スサノオとアマテラスは席を外している。別に問題ないとツクヨミとのアイコンタクトで決議を下し、面白話として話すことにした。

「あれな、アマテラスがメンタルやられてミニ引きこもり期間した時、代わりに仕事をした俺の像なんだよ」
「ふぅん・・・なるほど、それで剣をもった男の姿になったわけか」
「そう言うわけだ。アメノムラクモを構える俺の姿、ってな」
「ヒルコではなく、昼媛と対を成す昼彦として。天に昇る太陽神の片割れ、スサノオの原型となった時代の姿なわけだ」
「ハッハッハ!まあ、こちらの姿も便利で良いのだがな。覗きし放題ということで、アマテラスから正式に禁止令がだされてしまった」

一瞬、骨が消え流動体に崩れたヒルコだが、すぐにもとの形に戻る。

「まあ、こっちの裏事情なんざどうでもいいだろう。またの機会に笑い話として披露してやるよ」
「兄上、抑えられますよう。あまり披露しすぎましては、貴方の主催者権限に関わります」
「何、俺の主催者権限なんざいくらバレタところで被害はすくねえよ。アマテラスの方はコミュニティの危機だがな」

いくら深い歴史を持つ神であっても、今はただの捨てられた失敗作。失われたとしてもコミュニティとしての被害は少ないものである。そうはっきり断言して見せたヒルコは、そんなことよりもと、一輝にも聞こえるように言う。

「アマテラスのやつの化身(アバター)にはちゃんと連絡とったんだろうな?あれがあの様子じゃ役に立たんぞ」
「連絡は済んでおります。明後日こちらに来られると」
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