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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第95話:税金を払うのは当然だが、有名税ってのは不本意だ
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はレクルトと呼んで下さい。軍務大臣秘書官ってのは長いし偉そうだし、僕には似合わないんですよね」
「分かりました(ニコ) 何時までも秘書官ってわけでもないでしょうし、お名前で呼ばせて貰います、レクルトさん」

「ありがとうございます。でも出世はしないと思いますよ……僕は軍人向きじゃないのに、軍部に席を置いてる訳だから」
「そんな事ないと思いますよ。軍部のトップに立つには、武断的じゃ無い人の方が適してると、私は思いますから」

はぁ〜……本当に良い()だよぉ。
グランバニア王家の人々と接点を持って、捻曲がった性格になっちゃ大損害だよぉ!
彼女の為にも、あのユニットは早めに解散した方が良いと思う。

「では、この辺で大丈夫ですよレクルトさん」
気が付くとグランバニア城の正面出入り口に到着していた。
どうしよう……まだ彼女と会話していたい。家の近所まで送ると言い出したら、下心を疑われて迷惑がられるかな?

「あ、あの……外は既に夜ですし、その……治安が良いとは言え、ピエッサさんのような可愛い子が一人で歩くのは危険でしょうから、迷惑でなければ近所まで送らせて貰えませんでしょうか? だ、大丈夫……自宅を把握出来ないように、近場まで送ったら直ぐさま帰りますから!」

うわぁ〜……何、この言い訳で固めた理屈は?
こんな言い方じゃ絶対に警戒して嫌われちゃうよぉ〜……
だってピエッサさん、吃驚して目を見開いてるし。

「あ、あの……お願い出来ますか?」
ほらぁ『お願い』って……………あれ?
い、今……お願いしますって言った?!

「だ、大丈夫ですか!? ぼ、僕が急に襲いかかるかもしれない危険が潜んでますよ!」
「うふふっ、送り狼になる人は、事前に襲う事を示唆しません。レクルトさんは信用出来ますよ」
うわぁ〜い! 凄いよ〜! 僕にも青春の風が巻き起こってるよぉ!!

「で、では……行きましょうか……」
「はい」
僕の促しの言葉に、ピエッサさんは恥ずかしそうに顔を赤らめて俯いた。嫌がってるように見えないのは、僕の勘違いでなければ良いな。

レクルトSIDE END




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