第一幕その十
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「こちらもあるのよ」
「ええと、甘いものっていいますと」
マンチキンで、です。神宝はこのことから考えて言いました。
「ジンジャー将軍のお家ですか?」
「いえ、将軍は蜂蜜は作ってないの」
「そうだったんですか」
「蜂蜜はまた別の人なの」
「それでその人のところにもですか」
「行くと思うわ」
今回の冒険ではというのです。
「だから楽しみにしておいてね」
「蜂蜜のこともですね」
「その人が作る蜂蜜も美味しいから」
「それじゃあ」
「今回の冒険はね」
ここでこうも言ったジュリアでした。
「私にとってははじめてだから」
「オズマ姫と一緒に行かないですね」
「はじめての冒険なんですね」
「だから心配なことも多いの」
どうしてもというのです。
「貴方達を無事に案内したり導いたり出来るか、けれどね」
「それでもですか」
「僕達と一緒にですね」
「行きたいわ、それに私だけじゃないし」
こうも行ったジュリアでした。
「かかしさん達も一緒だし」
「やっぱりそのことが心強いですよね」
「そうですよね」
「あの人達が一緒ですと」
「それだけで」
「とても心強いわ」
実際にとです、ジュリアは五人に微笑んで答えました。
「あの人達はオズの国でも特に頼りになる人達の一人だから」
「モジャボロさんも一緒ですしね」
「今回の旅は十人ですね」
数のお話にもなりました。
「合わせて」
「数も多めですし」
「そのことも安心出来ますね」
「ええ、冒険はやっぱり人の数も重要ね」
このことはジュリアもわかっています。
「多いとね、何かあっても」
「そうですよね」
「助ける人がいてくれて」
「それで困った状況も救われますね」
「多ければそれだけ」
「人手にも考えも出るし」
人が多ければというのです。
「有り難いわ、ましてあの人達だとね」
「余計にですよね」
「頼りになりますね」
「今回の冒険でも」
「そうよ、それとね」
さらに言うジュリアでした。
「かかしさんと木樵さんはマンチキン出身よね」
「あっ、そうでしたね」
「ドロシーさんとお会いするまであの国にいたんですね」
「あの人達は」
「だから誰よりもあの国のことに詳しいわ」
かかし、そして木樵はというのです。
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