第十六話「パーフェクトガンダムVS紅椿」
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に束は驚く。そんな光景に周囲は目を丸く見開いていた。ちなみに、束があれほど他人に対して興味がないというのに、テム博士に対してあれほどの顔をするとは千冬としても驚きであった。
「束君、今すぐ一夏君を解放しなさい?」
「テム! どうしたの!? 束さん、あのあと必死でテムを探したんだよ!?」
「君から姿を隠すために強固なステルスを纏って今まで生活していたのだよ」
「ど、どうして!?」
「君が、歪んでいるからだよ……」
「た、束さん歪んでなんかないもん!!」
「束君……君は、ISをあのような形に変えてしまってから他者や異性を拒絶し、そして数少ない友人や知人だけで視野の狭い考えでしか物事を判断することしかできなくなった……」
「だって! だって!! 汚いじゃん!? 知らないやつなんて何もかも、束さんは……」
「束君、自分が多くの人々に支えられて生きていることを、まだ理解できないのか?」
「んなのカンケ―ないし〜!?」
「君は知らないだけで、実際は大勢の知らぬに人々と支え合って生きているんだよ? それも数えきれない人たちにね? 君だけではない、私や周囲にいる子たちでさえ同じなんだよ?」
「そんな哲学ききたくないよ!? テムこそ、どうしてMSなんかを作ったの!?」
「君の、歪んだ野望を阻止するためだ。これ以上、ISによる支配はこの私が許さん」
「むぅ〜!」
束は、頬を膨らませて完全に怒った状態になった。そして、吹っ切れたかのようにこう言い残す。
「じゃあ、いいもーん! 束さんは束さんでやっていくから? もうテムなんて知らないもんねー?」
そういうと、束は指を鳴らすと一夏を閉じ込めていた鉄格子の檻は光になって消えてしまった。
「イッ君、まだまだ束さんは諦めていないから♪」
と、いって彼女はテレポートで消えていった。
嵐が去って、周囲は騒然としていた。しかし、これでようやく一夏が救出されたのでアムロはほっと胸をなでおろした。
*
宿の部屋にて
「まったく、心配させおって」
マリーダは、心配しながら一夏の肩に手を添えた。
「す、すみません……」
「まぁ、一瞬でも目を離した私の責任でもある。今後はさらに油断できないだろうな?」
「そうですね? 束さんも、諦めが悪いようですし……」
一夏が連れ去られた途端、MS側の生徒や教員、マリーダは突然の睡魔に襲われて眠らされていたのだ。おそらく、束の仕業だ。
「マリーダさん?」
「ん?」
一夏は、もし知っているのならとマリーダに問う。
「その……アムロのお父さんで、テム博士をご存知ですよね?」
「ああ、ジオンにも技術提供してくださっている方だから軍で知らぬ者はおらんよ?」
「だったら聞きたいんです。テム博士と束さんって知り合いなんですか?」
「テム博士と?」
「は
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