第十六話「パーフェクトガンダムVS紅椿」
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だ。先生達やマリーダさんが心配しているし……」
やや、言い過ぎてしまったのか、箒は下を向いて黙ったままだ。しかし彼とて戻らなくてはならない場所がある。仕方ないと、一夏は今度こそアムロと一緒に彼女らへ背を向けようとしたのだが……
「イッ君〜!?」
「!?」
刹那。一夏の頭上から表れた巨大な鉄格子の檻が現れると、地響きと共に彼のもとに落下、一夏を閉じ込めてしまった。
「な、なんだ!?」
「もしもし父さん……って、一夏!?」
父さんと通話を始めた僕だったが、すぐさま一夏の元へ駆け寄って、その鉄格子を掴んだ。もちろんびくともしない。
「イッ君? さっきの態度見て、束さんちょ〜っと来ちゃったかな?」
「あの、一夏に何するんですか!?」
「黙れよカス」
「……!?」
すると、その女性は……僕に対して凄い冷たいまなざしを向けた。それと同時に彼女の感覚も悟ってしまう。とても、個性の激しすぎる歪んだ感情だった……
「姉さま! さすがにこれは強引です!!」
妹の箒も、一夏を解放させろと束へ迫るが、束はまったく彼女の言葉は聞こえない。
「束! いくら何でも悪戯が過ぎるぞ?」
千冬も呆れて怒るが、今の束はやはりこだわりとプライドのスイッチが入ってしまって誰の言葉も聞こえていない。
「一夏、今これをビームサーベルで……」
僕は、一夏を助けるためにガンダムを展開しようとするが、それも千冬に制止させられた。
「よせ嶺! 束の前で下手な真似はするな?」
「そーだっ! いいこと考えたよ? 箒ちゃんがそこのアフロパーマーと戦ってくれたらイッ君を釈放してあげてもいいよ?」
「アフロパーマー……? 僕のこと?」
「箒ちゃんと本気バトルしたら考えてもいいよ?」
「どうして、僕なの?」
「MSはISの仮想敵キャラなんでしょ? なら……一度、ボコってみたかったのよね?」
再び束の表情が冷たくなる。これは、アムロに対する敵意でもあった。
「……わかった。戦えばいいんだな?」
『どうした! アムロ?』
切らずにポケットへしまい込んだケータイを取り出して僕は父さんと改めて連絡した。
「ごめん、なんだか……戦闘になった」
『わかった。今すぐ部隊を送る』
「いや、その……篠ノ之さんと戦うことになってさ?」
『篠ノ之? まさか……そこに、篠ノ之束が居るっていうんじゃないだろうな!?』
父さんは途端に驚いた物言いになる。
「よくわからないけど、ウサミミのカチューシャした女の人がいるよ?」
『やはりか……! アムロ、すぐにその場から逃げろ? 彼女は危険だ!!」
「でも! 一夏が……」
『くぅ! そうきたか……わかった。私が来るまで持ちこたえろ? パーフェクトガンダムの性能なら大丈夫だ』
「戦えばいいの?」
『そうだ、だが無理はするな!?』
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