第十六話「パーフェクトガンダムVS紅椿」
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」
その脅威は、MSの社会を脅かす女尊男卑の凶器と一夏は悟った。
「さーさー! 箒ちゃん、早くこの紅椿に乗って! 乗って!」
束に勧められながら、言われずともと箒はすぐさま紅椿を展開してその紅い甲冑を身に纏った。
新たな、それも巨大な力を得た箒からして自身は輝いていると自尊した。無理もない。紅椿の空中戦は候補生らが度肝をぬくかのようなトリッキーかつ優雅な機動戦で次々に束が用意したホーミングミサイルも両手にする二刀の刀、雨月と空裂で次々に撃ち落としていくではないか。
しばらくした後に、箒は優雅に一夏の元へ降り立って誇らしげに彼へ感想を問う。
「どうだった? これで、私も他の代表候補生に劣らぬように見えるだろ?」
「そう……だな?」
機体の調整ができず、ただ単にバーニアや攻撃力を大出力を引き出して暴れ続けていたにすぎない。しかし、それがあまりにも恐ろしかった。何せ、彼女が得意とする剣術戦による剣劇はすさまじい。アレを直に受ければ自分のユニコーンなら無事であるか否か……
*
「飛行速度良好、エネルギー漏れは無し、動力コアも未だ以上ないよ? 父さん」
高度上空を飛行中のパーフェクトガンダムを纏うアムロは試験状況をこまめにテムへ伝えながらその後の試験航行を続けていた。
「そうか……よし、それならこの辺で休憩をとってくれ? この先降下すれば地上の海辺に岩場がある。とりあえずそこへ行け?」
「なぁ……? 父さん、前々から気になってたんだけど?」
「何だ?」
「その……護衛のМSはないの? さっきから俺だけ一機だけでなんだか不安なんだよ?」
「心配いらん。操作は切り替えでこちらから遠隔操作できる」
「そうじゃなくって、何か……襲われたりでもしたらさ?」
ISかMSのテロに遭遇したらどうするんだ? 僕はそっちの方で不安であった。
「ああ……そういうことか? まぁいい。どうせ、MSのテロがお前を攻撃したりはせん。ISのテロさえも、下手にお前を襲えば、連邦軍やジオン軍、はてはソレスタルビーイングをはじめ、各地で武力行使を続けているMSのテロ組織が一斉に報復を求めにISテロを殲滅しにかかるだろう」
確かにありえないことはない。しかし、テスト機ならそれ相応の護衛をつけてもいいんじゃないか?
「でも、僕ってテスト機パイロットだよね? 念のために護衛とかつけないの?」
「んなもん付けたらIS委員会の連中がうるさいからな? まぁ、知っているとはいえ上の連中が目で見て、さらに写真でも撮れば、連邦政府に対して嫌がらせをしにくるんだよ? それが嫌だから、できるだけ目立たないようにしているだけだ。ちなみにパーフェクトガンダムには強いステルス機能が搭載されている。そう簡単には見つかりはせんよ」
「ふぅん……?」
不安とはいえ、父さんがそういうのなら別に
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