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機動戦士ガンダム・インフィニットG
第十六話「パーフェクトガンダムVS紅椿」
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いう女性にだけは心を開くのかがわからなかった。自分と自宅で暮らしている時と比べて、一夏はマリーダと話すことが多くみられるし、彼女といるときだけ一夏は笑顔になっている。
その後、一夏はマットら教員達とマリーダに囲まれて厳重に警護され続けることになっていたのだ。
「一夏、何か必要なものがあれば、遠慮なく私に言ってくれ? 無断で部屋の外へ出ることはご法度だからな?」
「はい、わかりました」
「……」
そんな、慣れた一夏の態度にマリーダはどこか罪悪感を感じてしまった。
「……すまんな? 監視されるような目に合わせてしまって」
「いいえ? もう慣れちゃったっていうか……マリーダさんがいつもそばに居てくれないと、逆に落ち着かなくなっちゃいましたし?」
「ハハハ、それは難儀だな?」
「……あ、すみません」
「どうした?」
むずむずする一夏は、恥じらいながら言う。
「トイレに行っても……?」
「ああ、待っていろ? 今、男性の教員を呼ぼう?」
携帯を手にマット達へ連絡しようと、一夏から目を背けたときのことだった……
「ああ……って、何だ貴様か? フォルド……」
期待外れの教員にため息をつくマリーダ。
『おいおい? まるで俺が軽蔑されてるみてぇじゃねぇかよ?』
「そのままの意味だか? まぁいい……ん? 一夏!?」
ふと、マリーダは一瞬にして一夏の気配が消えたことに気づくと、慌てて振り返った。
『どうした……!?』
「しまった! 一夏が……」

とにかくも、一夏を含むMS側の生徒たちは今日一日部屋で待機する形になり、一方のISの代表候補生らと箒は模擬授業のためある岩だらけの海岸へと向かった。なにせ、千冬が彼女らに見せたいものがあるのだというではないか。それも箒関係でだ。
「……ッ!?」
しかし、生徒たちを背に先頭を歩く千冬は、前方に横たわっている人影を見つけた。
それは、まぎれもなく自分の身内である。それも、МS学園の制服を纏ったまま横たわっていたのだ。
「一夏!?」
弟がなぜこんなところで横たわっているのか、理解できずとも千冬は真っ先に彼を叩き起こした。
「起きろ! 一夏!?」
「ん、ん……?」
すると、千冬は呆れた顔をして彼を見下ろしている。
「こ、ここは……!?」
ゴツゴツした寝心地の悪さにハッとして、一夏は飛び起きた。すると、姉以外にも代表候補の女子と箒が自分を見つめている。
「一夏、なぜお前がここに!?」
箒が問う。
「し、知らねぇよ! 確か、旅館で……え!?」
そうだ、確か旅館で教員らに警護されながらマリーダと一緒に部屋で待機していたはずだ。それが……
「全く、さてはアイツの仕業か……」
千冬は、ため息交じりに犯人が誰であるかを思い当てた。ターゲットを強制的に目的地へ転送させる。そんな芸当が
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