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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
二の刻・青年期前半
第三十二話「アルカパの町で」
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とリュカを見つめて話しかける。
「貴方方からは何か不思議な力を感じます。何故でしょう、先程までの不安が嘘の様に消えていきます」
「まあ、信じられないかもしれないが…コイツ、いや俺達は魔界からの侵略を阻止する為の旅をしているからな。その為にもまずは勇者を見つけ出さなければいけないんだが…貴女は何か知らないかな?」
ヘンリーがそう言うとシスターは不安な表情から一転し、笑顔を浮かべる。
「まあ、そうなんですか、道理で。勇者様の事ですが私も修行中に伝え聞いた事ぐらいしか分かりませんが」
「それでも良い。教えてくれ、今はどんな小さな情報でも欲しいんだ」
「分かりました。それでは僭越ながらお教えいたします」
シスターはリュカの要望に応えて語り出す。
「遥かなる昔、世界が暗黒の闇に包まれようとした時に天空の勇者様が現われました。天え空の勇者様は導かれし者達と共に世界中に散らばっていた天空の装備を探し出しました。魔界に乗り込む為には勇者様がその装備を身に着けねばならなかったからです。その装備とは《天空の兜》《天空の鎧》《天空の剣》《天空の盾》。天空の装備を身に着けた勇者様は遂に魔界の王、そして目覚めようとしていた地獄の帝王エスタークさえも打ち倒したそうです。その後の勇者様はどうなったのか、一人の人間として過ごされたのか、天空へと戻っていかれたのかは伝承には残されてはいません。ただ、天空の装備は再び世界中へと散らばり、その所在は明らかにはされていません。私が知っているのはこれだけですけどお役に立てたでしょうか?」
「ああ、ありがとう。参考になったよ」
リュカ達との会話で幾分気が紛れたのか顔色の良くなったシスターと別れて町の探索を再会した二人の耳に何処からか騒がしい声が聞こえて来た。
「おい、どうしたんだ。お前、ラインハットに徴兵された筈じゃ?」
「はあ、はあ。あ、あんな城に居たんじゃ何時死ぬか分かったもんじゃないからな。戦闘の中、死体に紛れて何とか逃げ出して来たんだ」
リュカとヘンリーは木の影に隠れてその会話を聞く。
何処と無く見覚えのあるその二人は子供の頃にリンクスを苛めていたあの兄弟の様だ。
「そんなに酷いのか?」
「ああ、特にレナス陛下の変わり様が酷すぎる。あんな王様じゃなかったのに今じゃ俺達国民の事なんか家畜としか思っちゃいねえ」
「叔父上が?」
=冒険の書に記録します=
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