暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpisodeX:
Melior est certa pax quam sperata victoria
Epica1新たなる始まり〜Fresh start〜
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リー。エグリゴリ。テスタメント。かつての主であるオーディンとルシルが同一人物・・・)
そう。私たちは何1つとしてルシルの事を知っていなかったのだ。彼を1人の男性として愛している主はやてにも、家族として想い慕っているシグナムら家族にも、親友として仲の良いなのはら幼馴染にも、本当は話してしまいたい。聞いたところでなんだ、と思われるかも知れないが、ルシルは主はやて達に嘘を吐き、騙していることに心を痛めている。それを当然の罰だとして己に課している。
(いつか自分を追い詰め過ぎて壊れてしまわないかが心配なのだ)
少しでもルシルの心の負担を軽くしてやりたい。そして手伝えることがあれば全力で力になりたい。彼の真実を知っているのは私とアイリ、そしてシャルの前世の人格・シャルロッテ・フライハイトのみ。あと数人、先の次元世界と呼ばれるパラレルワールドからの生まれ変わりがいるわけだが、記憶が無い以上は期待は出来ないだろう。
(だが皆には一言も伝えることは出来ない。そういう契約だからだ・・・)
今の私は、指輪に宿っていた私の魂、“英雄の居館ヴァルハラ”にあった“エインヘリヤル”としてのかつての体、そして先の次元世界での私――リインフォース・リエイスの体の3つから成り立つ。先の次元世界でも、私はルシルの手によって蘇ることが出来たのだ。そして新たに主はやてより、リエイス、という名を授かった。そんな彼女とも私は融合している。そしてそれが、今の私の戦闘力・空戦SSSに直結しているのだ。・・・。
(ルシルは、私をエインヘリヤルから解放し、この現実の世界に生きる独立存在として固定する条件として、真実を他者に伝えてはならない、行動を妨害してはならない、という制限を課してきた)
これによって私は、ルシルが今後執る行動の意味を察しようとも、主はやて達には何も言えないのだ。アイリはルシルを第一として考えているため、万が一にもルシルが主はやて達にとって不利益な行動を執ったとしても、最期の最期まで付いて行くだろう。そんな日が来ないことを祈るばかりだ。
「アインスお姉ちゃん・・・?」
「ん? どうしたフォルセティ」
「なんか悲しそうだったから・・・」
フォルセティが私を心配してくれた。私はあの子の頭を撫でつつ「ありがとう。大丈夫だ」と礼を述べた。オリジナルであるルシルと同様にとても優しい子だ。
「さぁ。もうすぐ着くぞ」
「うんっ!」
窓の外の景色が勢いよく流れて行く様を、窓側に座るフォルセティがうきうきしながら眺めるのを微笑ましく見守る。いくつかのステーションを通過して、高町邸最寄りのステーションに到着。ホームにて停車を待つ客の中に「ヴィヴィオ♪」と、彼女の母であるなのはが居た。2人も私たちに気付き、手を振り返した。車両が停
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