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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第637話】
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とソフィーはヒルトの手を掴んだ。
「ヒルトさん、頼りないですけどいつでも話訊きますから」
「ありがとう、ソフィー」
「いえいえ、それじゃあ私戻りますね?」
「ああ」
手を振り走って去るソフィーをいつまでも見送るヒルト。
暫くすると本音が現れた。
「ひーくんやっほー♪」
「あ……本音」
「……ひーくん、何かあったの? 目、腫らしてるよ〜」
隣に座った本音、ヒルトの目が赤いことに直ぐに気がついた。
ヒルトは悩んでいたことを告げた――白騎士暴走事件の犠牲者の事を、代表候補生となって感じた責務、他にも色々と話した。
本音は頷き、聞き終えるとソフィー同様にヒルトの頭を胸に抱いた。
「ひーくん、私もこんなことしか出来ないし、言えないけど〜。 ひーくん、みんながいるんだよ〜。 ひーくんだけが抱える必要はないんだよ〜」
「……うん」
「ひーくんは優しいから、いっぱい。 いーっぱい抱えちゃうかもしれないけど〜。 みんなもいるし、私もいるから〜」
「…………ああ」
ソフィー同様掛けられた言葉は優しかった、我が子をあやすように抱えた頭を撫でる本音。
もう涙は止まっていた、ソフィーと本音の二人に告げた事にヒルトの心の枷が外されたのだ。
ぽつりぽつりと二条城内に戻ってくる観光客、どちらからともなく離れる――だがそこに居たのは普段通りに見せる二人の姿だった。
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