第六話 バルバトス
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「そういや、あの変な人は?」
「変な人?」
「なんか、バルバトスを仇とかなんと言ってた人」
「……あ、ぁぁ。アイツのグレイズならビルの残骸に埋もれてたよ。多分、君がビルを盾にしながら動き回ってたから巻き込まれたんじゃないか?」
「そっか。なら、もう余計な邪魔はないって事だ」
バルバトスの各部駆動系を確認する。
ダメージは見当たらない。これなら動ける。
でも、さっきのあの声はなんだったんだ?
一瞬だけど、バルバトスの動きが遅くなった。
俺の反応が遅かったのも有るかも知れないけど避けらない攻撃では無かった。
「まぁ、いいか」
考えても分からないから後回しだ。
「武器、取ってきてくれてありがと。え……っと、名前、なんだっけ?」
「今更、だね。
私の名前はジキール・ハイドネス、少尉だ」
「ジキール……さん、ね。分かった」
グレイズから武器を受け取り、バルバトスに装備させる。
滑空砲はすぐに使えるようにしてっと。
で、この槍が、ダインスレイブか。
「それが、君の言っていたダインスレイブの……」
ダインスレイブと呼ばれる兵器に使用される弾丸を複数用意し、それを重ね合わせた即席兵器。なんの装飾のない槍だ。それを見て、一目で槍とは思えない。
「オヤっさんの話だと、結構凄いらしいね」
「おうよっ。上手く使いこなせればモビルアーマーなんて目じゃねぇよ」
オヤっさんからの通信だ。
「この声は?」
「ん、アカツキ。誰かと通信中か?」
「うん。ギャラルホルンのグレイズの……えっと、名前は」
「ジキール ハイドネス少尉だ」
「だ、そうだよ」
「ギャラルホルンのパイロットねぇ。まぁ、今は友好な関係だから問題ねぇけどなぁ……」
「オヤっさん?」
「なんでもねぇ。それで、上はどうなってる?」
どうなってる。その質問は俺がしたいよ。
「俺も、よく分かんない」
「は?」
「いや、いきなり変なのが空から降ってきてさ。今、ソイツがモビルアーマーと戦ってる」
「……戦ってるったって…………一体、どういう状況だ?」
「さぁ、だから俺も分からんない」
「そんな悠長な口調で言われても返しに困んだよ。取り敢えず、ソイツのエイハブウェーブの固有周波数をコッチに送れ、解析する」
「解った」
視界の先、モビルアーマーとやり合っているガンダムフレームの固有周波数を数値化し、それをオヤっさんに指示された所に送る。
「受信した。
んっと、なになに────?」
するとオヤっさんは驚きの声を上げた。
「どうしたの?」
「コイツァ……嘘だろ」
オヤっさんの声は震えていた。
あのモビルスーツ、そんなに凄いのか?
「アカツキ、今すぐソイツ
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