第六話 バルバトス
[6/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
い通りにバルバトスは動いている。でも、コイツ────俺の反応速度より速く動いてないか?
ガンッガンッガンッガンッガンンッガンッ。
太刀の斬撃はモビルアーマーの装甲にダメージを与えていく。
そうか。コイツの装甲って、この角度から攻撃すればいいのか。
なぁんだ。背中と頭が弱点だと思ってた。ちゃんと攻撃すれば関係ないや。
「────アカツキっ!」
オヤっさんの声だ。
一度、モビルアーマーとの距離を置く。
「ダインスレイブを固め終えた。今からコイツを射出する!無茶はしてねぇだろうな?」
「大丈夫、無傷だよ。
あっ。滑空砲だっけ?あれ壊れた」
「テメェーが無事ならそれでいい。じゃあ、ついでに滑空砲の予備も射出すっから上手く受け止めろよ!」
「分かった。射出の座標は?」
「そっからSの6からOの9。
キャッチ、ミスんなよ」
オヤっさんが言葉を言い終えると直後、バルバトスが射出された所から二つの物体が打ち出された。
「アレか、」
すぐに取りに行きたいけど、モビルアーマーの目はコチラを見ている。迂闊に取りに行けない。
こういう時に限って、最優先攻撃対象が仇となった。
「グレイズの人、聴こえる?」
「なんだ?」
「今、空に打ち出されたの見た?」
「あぁ、アレの事か……」
「テメェ!邪魔すんな!」
俺の邪魔してきたグレイズのパイロットの声だ。あぁ、そっか。貧弱そうな人が、俺の邪魔をしてくるグレイズの足止めしてくれてたんだっけ。
「ソイツの足止めはいいから、あの今、パラシュートで浮かんでる二つ武器を俺の所まで持ってきてくれない?」
「アレをか……。
分かった。それは俺に任せろ」
「ありがと。モビルアーマーはコッチに引きおせておくからなるべく早く頼むよ」
モビルアーマーの囮になるには、ガンダムフレームはうってつけだ。
近付くだけでヤツの目はバルバトスにしか向いていない。本来の攻撃対象の人間の事なんてコイツに比べれば二の次なんだろう。
「さて、さっきのをもう一度……」
と言いたい所だけど、どうやら無理そうだ。
「もう、使い物にならなくなった」
太刀はボロボロだった。
刃の刀身は今にも折れそうで、太刀自体の切れ味もだいぶ落ちている。あと一撃、二撃すれば確実に折れるだろう。
でも、残った武器はこれだけ。
使おうにも使ったら折れる。使わなかったら邪魔。なら、使うべきか。
そう判断し、バルバトスを建物に陰に隠れさせる。
モビルアーマーはそこに尾を叩き付ける。甘いよ、そこにはもう居ない。
あの巨体じゃあ、バルバトスの動きには付いてこれない。
「チマチマやるか、」
バルバトスは地面に落ちいた手頃な建物の残骸を掴み、それ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ