22.女神の様な魔王の笑顔
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そして顔を包み込む暖かくて優しい感触…これは…何度も経験したことのある……
「大丈夫よ〜ワタシが連れていってあげるから〜もう一人で寂しい思いなんてしなくていいんだからね〜」
ギュウゥゥと抱きしめられる腕の力が強くなって…いくれす。く、苦しい…。
それに寂しい思いも泣いてもいないれす、ただどうしようかと考えていただけなのれす…、
「さ〜ワタシの車に乗りましょう〜」
理事長さんの車は高級車、他の先生方の車がオンボロ中古車に見えてくるから不思議。車に乗り込む。
「置いて行かれてさぞ寂しかったでしょ〜」
「いえ…べつに」
「でも大丈夫よ〜お姉さんが〜あんな酷い子たちなんか追い越してあげるんだから〜」「え……?
エンジンがかかるとすぐにアクセル全開で
「飛ばすわよ〜」「あの…まっ……」
ギュゥゥゥゥイィィィィィン!!!
物凄いスピードでかっ飛ばされた。うねうねのカーブの道もデコボコの砂利道も関係なく、猛スピードでかっ飛ばし続けて
「………酔った」
今現在に至る。
****
【で】
捜査部の面々の息を整えなおし春も車酔いを覚まし、いざお店の中へとみんなで入る。
日本家屋のお店の中は甘いあんこの匂いが充満し、沢山の和菓子が店頭に並べられている。
「彩チャーン来てくれたのねん」
春が和菓子に視線を奪われていると、二階へ続く階段からアゴヒゲ生やした大きなおじさんが降りて来ました。仕草と言葉使いがオネェさんっぽい、中年のおじさん。
「ヨウさんヤホー!」
「ご無沙汰しております」
「潤クンもいらっしゃい。そっちのカワイイお嬢チャンたちも」
「どうも……こんにちは」「……れす」
中年のおじさんは会長と古賀先輩と楽しそうに世間話をしている。……あのおじさんは誰なんだろう?
「お父さん〜トモちゃんとハルちゃんが困っているわ〜。
変なオネェのおじさんが現れたって〜」
「どなたなんだろう? とは思ったけど、変な人とは思っないよ! 餡子姉!」
「オネェのおじさんとは……思ってたんだね……シクシク」
「やっ、そんな……ことは…」
「アー!! いばやんがヨウさんイジメてるー!!」
「イジメてなんかないですよ! 変なこと言わないでください、会長!」
「いいんだっ、彩チャン。おじさん気にしてないから……グスン」
………凄い気にしてる。
というより、嘘泣き下手ァァァ!! おじさんは手で顔を隠し泣いているふりをしているけど、指の隙間からこっちをチラチラ見ている。
「いいんだっおじさんはーー!」「そんなヨウさーーーーん」
チラリ。
「ありがとう彩チャン。でもおじ
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