ウィザード・トーナメント編 前編
運命はコーヒーの味?
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俺の役目は彼女の欠点の穴埋め程度。それ以上はかえって彼女の能力を完璧には活かせない状態になってしまう。
「ところで誠兄よ。」
「え?」
突然の「誠兄」に動揺を隠せない。てっきり真希乃以外は呼ばないものだと解釈していたのに、イザベルはそうではなかった。しかも、真希乃なら良いとしてイザベルからの「誠兄」はなんだかギャップが凄過ぎてよく分らないが吹き出しそうになる。
「私に欠点があるならば教えてくれないか?次回までに参考にしたい。」
「詠唱」とすぐに言いそうになったのを口を硬く結んで堪えた後で口元に手を当て、うんと悩んでいるように見せ掛ける。そして、二つ目の欠点を見つけた。
「1発ごとの間隔をどうにかできるか?」
イザベルの雷魔法は当たれば相手を間違いなく撃破できる威力はあるだろうが、強大な威力に比例してか再装填には数分掛かる。10発も撃とうものなら俺が稼ぐ時間はトータルで20分をあっさり超える。
またイザベルの魔法の再装填を黙って見てる相手はいない。俺が2人を捌けなければイザベルは無防備だ。幸い肉弾戦の訓練なら教えられる。
「いっそのこと、イザベルが魔法を再装填しながら動けたりすれば俺もある程度楽になる。」
今のイザベルは強大な一撃を放つ反面、扱いは固定砲台に等しいものだった。そのイザベルが多少動けるようになり、少しくらいは相手の攻撃を回避できれば、俺の時間稼ぎが楽になる。
「いっそのこと、イザベルに肉弾戦を教えてやるよ。今のお前は固定砲台だ。アクティブに動けてその上でスムーズに魔法を使えれば良いはずだ。」
「ほう、それは心強い。感謝する。」
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