第30話
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をアルフィン皇女殿下の為に使ったってどういう事ですか?」
「そう言えばレン皇女殿下はアルティナ様の件でリィン様は三つある褒美の内の一つをアルティナ様を引き取る為に使ったと仰っていましたわね……」
エリオットの疑問を聞いたシャロンはある事を思い出して呟いた。
今回の戦争で最も手柄をあげたリィンお兄さんは特別にリィンお兄さんが望む”褒美”は3つになってね。一つ目はさっきみんなに話した通り、今回の両帝国の戦争を”和解”という形で終結させる事。そして二つ目はその娘――――アルティナをリィンお兄さん達”シュバルツァー家”が引き取って、今後の彼女の処遇については”シュバルツァー家”に一任してもらう事だったのよ。
「確かにそのような事もレン皇女殿下は仰っていたな……」
「リィン特務准将の褒美は3つだそうだから一つ目は戦争終結の件で、二つ目はアルティナちゃんの件だから……後一つ”褒美”が残っている事になるよね………?」
「あの時は和解条約の第五条の件でオレ達も残りの”褒美”について気にしている余裕がなく、残りの”褒美”について誰も聞かなかったが……」
「……皇女殿下。リィン特務准将は3つ目の褒美は一体どのような内容を望んだのでしょうか?」
「それは――――」
シャロンの話を聞いてレンの説明の一部を思い出したラウラは静かな表情で呟き、トワは戸惑いの表情で考え込み、ガイウスは複雑そうな表情で呟き、クレア大尉は真剣な表情でアルフィン皇女に訊ね、アルフィン皇女はリィンが望んだ最後の褒美の内容を口にした。
「ええっ!?お、皇女殿下が心から結ばれたいと思う男性が現れた場合リィン特務准将と皇女殿下の夫婦関係を破談にして皇女殿下がその男性に嫁ぐ事をメンフィルが黙認する事!?」
「一体何を考えてそんな内容を望んだのかしら、リィンは。」
「”帝国の至宝”と称えられている皇女殿下が嫁いで来るという幸運を自ら手放そうとするとはとんでもなく酔狂な考えを持った男だな。」
「アルフィン。リィン君は何故そのような内容を褒美として望んだんだい?」
リィンが望んだ最後の褒美の内容を知ったアリサは驚き、セリーヌとユーシスは呆れた表情で呟き、オリヴァルト皇子は戸惑いの表情でアルフィン皇女に訊ねた。
「………和解調印式でその件に関する質問が出た時セシリア将軍がこう仰っていたわ。―――――今回の戦争の件で辛い立場となった皇女殿下にせめて”女性として”幸せになって欲しいと思って最後の褒美の内容をアルフィン皇女の件にしたとの事よ。」
オリヴァルト皇子の質問にアルフィン皇女の代わりにシェラザードが答えた。
「それは………」
「つまりリィンさんはシュバルツァー男爵閣下のように、皇女殿下を気
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