第28話
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下の護衛を任されたわ。そして条約内容を実行しているかどうかの確認の中にはメンフィルだけでなく、当然エレボニアも含まれている事はわかるでしょう?」
「そ、それは…………」
「………つまり貴女方は我々が条約内容の対象者である皇女殿下に危害―――いえ、皇女殿下をメンフィルから奪還して、どこかにお逃がしする事を防ぐ為にも”特務部隊”だけでなく、我々エレボニアの動向も監視しているという事ですか。」
オリヴァルト皇子の質問に答えたシェラザードの説明を聞いたマキアスは不安そうな表情で答えを濁し、クレア大尉は真剣な表情でシェラザードを見つめた。
「ハッキリ言ってしまえばそうなるわね。今回の戦争の和解条約はエレボニアにとって不利な条件ばかりなんだから、その状況を覆す為にも後の事も考えずに皇女殿下を”特務部隊”の下から連れ出して、状況を膠着させるような事をして、その結果エレボニアが和解条約が守らない事によって、最悪両帝国の戦争が再度勃発する事は和解調印式に調印した中立勢力として絶対に阻止すべき事なのよ。」
「………………」
「我らは決してそのような浅はかな行動はしませんし、今回の戦争は我が国に全面的な非があり、殿下達はメンフィル帝国との和解を心から望んでいるのですからシェラザード殿達が推測しているような愚かな真似は絶対にしません!」
シェラザードの説明を聞いたアルフィン皇女が辛そうな表情で黙り込んでいる中ラウラが反論した。
「まあ、あたし達も貴方達がそんな事はしないと思っているけど…………今回遊撃士の一人であるトヴァルがユミルの件を含めてエレボニア寄りな行動ばかりしたから、貴方達に改めて遊撃士は”中立の立場”である事を教える為にも宣言させてもらったのよ。」
「なるほどね……確かによくよく思い返してみたら、最近のそこのバカの行動は”中立の立場”である遊撃士としての行動じゃないわね。」
「ぐっ……というかバリアハートの件も含めてお前さん達に手を貸したのに、サラが俺の事を責めるのは間違っていねぇか……?」
シェラザードの答えに納得したサラにジト目で見つめられたトヴァルは唸り声を上げた後疲れた表情で呟いた。
「―――それとトヴァル。ユミルの件もそうだけど、皇女殿下の護衛任務は規約による優先で貴方には皇女殿下の護衛から外れてもらったわよ。」
「規約による優先……本来は正遊撃士と準遊撃士が同じ任務内容を希望した際、どちらを優先させるかの規約か………まあ、俺はユミルの件もある上D級に降格する事が内定しているから、A級とB級のお前さん達に皇女殿下の護衛任務を取り上げられるという”異例”もありえて当然だな………」
「すみません、トヴァル先輩……」
「トヴァルさん………」
シェラザードの説明を
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