第28話
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「あたしの魔術なんて、異世界組と比べれば大した事ないわよ。異世界組が扱う魔術―――いえ、”大魔術”の中にはそれこそ隕石を呼び寄せたり、”列車砲”の砲撃を遥かに超える威力の超越爆発を起こすといったその魔術一発で軍隊どころか”国”すらも壊滅に追いやれるような”戦略級”の魔術があるのよ?」
疲れた表情で答えたシェラザードの話を聞いたその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「隕石を呼び寄せたり、あの”列車砲”の砲撃を遥かに上回る爆発を起こすって……!」
「その魔術一つで戦況が変わるのですから、まさに言葉通り”戦略級”の魔術ですわね。」
「異世界ではそんなとてつもない威力の魔術が存在しているのだから、当然民達の生活等にも魔術を扱った技術―――”魔法技術”も存在しているでしょうね……」
「……そうね。恐らく異世界は科学技術の代わりに魔法技術が盛んなのでしょうね。」
アリサは信じられない表情で呟き、シャロンは静かな表情で呟き、不安そうな表情をしているエマの推測に頷いたセリーヌは目を細めた。
「話を戻すけど……―――あたし達はあくまで”中立勢力として”皇女殿下の護衛を担当しているわ。だから、あたし達は貴方達に協力しているトヴァルと違って貴方達の”味方”ではない事を先に言っておくわ。」
「へ………」
「それってどういう意味。」
「シェラザード………」
「………………」
「シェ、シェラ先輩……何もわざわざそんな事を言わなくても……」
真剣な表情で答えたシェラザードの説明を聞いたエリオットは呆けた声を出し、フィーは真剣な表情でシェラザードを見つめ、シェラザードの言っている事がどういう事かを理解していたトヴァルとサラはそれぞれ複雑そうな表情をし、アネラスは不安そうな表情でシェラザードに指摘した。
「―――アネラス。今回の依頼内容はこれ以上状況を悪化させない為である事も理解しているわよね?だからこそ、トヴァルの件で遊撃士は自分達の味方と思っているエレボニア帝国の勢力である彼らにもあたし達の”立場”をハッキリさせておく必要があるわ。」
「それは………」
そしてシェラザードの正論に反論できないアネラスは複雑そうな表情で答えを濁した。
「シェラ君。君達が”中立勢力として”アルフィンの護衛を担当していて、私達の味方ではないとは一体どういう意味なんだい?」
「既にレンからも説明されていた通り、あたしとアネラスはアリシア女王達から、つい最近まで戦争していたメンフィルと共に行動する事になったアルフィン皇女殿下の身の安全を保証する為と”特務部隊”――――メンフィル帝国が和解条約の第五条に付与されている緩和条件の実行を行っているかどうかの確認の為にアルフィン皇女殿
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