第28話
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性別と同じだから護衛する上で色々と都合がいいからよ。」
「……なるほどね。」
「同じリベールの女性の遊撃士ならエステルとミントもいるが……何でエステル達は皇女殿下の護衛担当に選ばれなかったんだ?エステルはS級正遊撃士候補の中でも筆頭候補で、ミントはその次の候補の上、エステル達は”英雄王”を含めたメンフィルの上層部とも親しい仲だし、オリヴァルト殿下とも親しい仲なんだから、今回の護衛依頼はエステル達が一番うってつけなんじゃねぇのか?」
シェラザードの話を聞いたサラが納得している中、ある事が気になっていたトヴァルは不思議そうな表情でシェラザードに訊ねた。
「あの娘達は和解調印式には全く関わっていない上他にも複雑な事情もあるから、和解調印式の安全保障として王室親衛隊と一緒に和解調印式の警備を担当していたあたしとアネラスに白羽の矢が立ったのよ。一応あたしもメンフィルの上層部の一人と親しい仲だから、それもあたし達が選ばれた理由でしょうね。」
「ほう……?シェラ君とアネラス君が和解調印式の安全保障を担当していたのか……」
「その事にも驚きましたが、シェラザードさんがメンフィル帝国の上層部の一人と親しい仲ってどういう事なんですか?」
「あ〜、そう言えば”嵐の銀閃”って、”闇の聖女”唯一の弟子だったね〜。」
「なっ!?”闇の聖女”って言ったら……!」
「異世界の宗教の一つ――――”混沌の女神”教の神官長にして”英雄王”の側室の一人ね。という事はやっぱりあんたも魔術を扱えるのね?」
シェラザードの説明を聞いたオリヴァルト皇子は目を丸くし、トワの疑問に答えたミリアムの話を聞いたマキアスは驚き、セリーヌは真剣な表情でシェラザードに訊ねた。
「ま、正確に言えば師匠の弟子はあたし以外にもいるけどね。昔師匠―――ペテレーネ神官長に弟子入りする機会があってね。その頃自分の力不足を感じていたから、熱心に弟子入りを頼んだら承諾してもらったのよ。」
「ちなみにシェラ君が主に扱う魔術は竜巻や雷を発生させる魔術である事から彼女は”嵐の銀閃”の異名で呼ばれているのさ。」
「魔術で竜巻や雷を………」
「あ、”嵐の銀閃”…………」
「竜巻に雷……どちらも”嵐”に関わる天候でシェラザードさんは銀髪ですから、まさに異名通りですね。」
「というか生身でアーツも使わずに竜巻や雷を発生させるなんて、非常識な……」
「フン、言葉通り”歩く自然災害”だな。」
シェラザードの説明に続くように答えたオリヴァルト皇子の説明を聞いたガイウスは興味ありげな表情でシェラザードを見つめ、エリオットは驚き、エマは静かな表情で呟き、マキアスは疲れた表情で呟き、ユーシスは鼻を鳴らして呆れた表情で呟いた。
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