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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第93話:人生、楽ありゃ苦もあるさ……でも苦労の方が多い気がする
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す歌詞に変えようとし始めたんだ!」

「まぁ〜、大変ですねぇ閣下も」
表情も台詞もウルフを心配する感じになってるが、その言葉に一切の重みを感じさせないジョディー。
それが解るウルフは彼女を睨んで、そして直ぐにテーブルへ顔を憂っ伏した。

「もうやだ。ホントやだ! 何でアイツがやりたい事をやらせてるのに、アイツ本人は努力をしないんだよ!?」
こんなに弱音を吐くなんて珍しい。
流石にジョディーも気まずそうだ。

「ピエッサさんから発表曲の制限を受けて、唄いたい歌が歌詞的に問題があり唄えず、そのストレスが全部俺に向かってきてる……俺のストレスは誰に向かわせれば良いの?」
「お、お父さんに向かわせては……?」

「向かわしたさ! でもリュカさんに『お前が巻き起こした問題事だろ。僕に文句言うなよな。あの娘(マリー)の我が儘っぷりを過小評価してたお前の責任だろうが!』って、何も言い返せない反撃を受けたんだ」

最悪ね、あの娘……
あの()がもう少し努力をしてくれれば、ウルフの苦労も軽減されるのだろうに。
如何すれば良いのかしら?

「リューノ様……貴女からマリー様に文句を言ってあげれば、多少は考え方を変えるのではないですかねぇ?」
「私が!? 効果あるかしら?」
急なジョディーの提案に、戸惑いつつもウルフの顔色を覗った。

「逆効果だな。あのマリーが音楽の素人(マリー的感覚)の姉妹に指摘を受けたって、むしろ意固地になってしまうだろうよ」
「やっぱりウルフもそう思うわよね。私も同じ意見……私やリューラ達が何かを言っても、むしろ頑なに努力を拒絶する気がするわ」

「厄介な女ねぇ」
「そうなんだよ……厄介なんだよ。あの血筋……いや、純血種は! 兄貴は童貞を拗らせてるかと思いきや娘が産まれた途端、極度の親馬鹿だし……姉貴は他国に嫁いだクセに、ちょくちょく我が国の内情を伺おうとするし……」

う〜ん……ティミーもポピー姉さんも無関係な気がする。
二人ともそれなりにクセは強いけど、マリーのクセの強さは彼女単体の物だと思うわ。
まぁでもウルフの言うように、純血種って言う意味では灰汁が強いわね。

「あ、そうだわ! ねぇウルフ……マリーの説得をあの人に託しましょうよ」

リューノSIDE END



(グランバニア城・娯楽室)
ピエッサSIDE

昨日の帰り際、突如ウルフ閣下に呼び止められて『明日の午後にラインハットの王太子と王太子妃が、お前等の歌を聴きに来るから。よろしく』と通達があった。
本当に突然!

ラインハットはグランバニアの最友好国であり、その王太子妃様は元王女様である事は知ってるけど、昨日の今日で知らされても困惑が増すだけ。
ましてラインハットからなら片道でも数週間は掛か
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