ダンジョンに命の使い道を求めるのは間違っているだろうか?
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女将さんが話しかけてきた。
「気に入ったよ、女将さん。味も量もね。これからは通わせてもらうよ」
「毎度ご贔屓に。それにしてもアンタみたいな冒険者の噂なんて聞いたことがないんだけどね」
「オラリオに来たのはつい最近でね。10日も経ってないさ」
「それにしては鍛え上げられている気がするんだけどね」
「まあ、オラリオに来る前からあっちこっちで戦ってたし、故郷ではよく怪物が襲ってきてたからね。恩恵なしでも戦えるようにって鍛えられてるし、武器もかなり特殊な物が作られてる」
「なるほどね。故郷を離れて大丈夫なのかい?」
「大きな群れのボスらしき奴も確認されている分は全部狩り尽くしたから、当分は大丈夫なはずだし、別格のエースは残ってるし大丈夫さ。オレなんて精々上の下でしかないから」
単純に戦ったら一騎にも総士にも勝てないし、甲洋にも負けそう。芹にも同化されて負けそうだし、そもそも剣司と一緒で電池切れだったからな。前線から引いていた分、遅れをとってしまいベイグラントの硬さを見切れなかったのが死因だ。
やっぱ第一次蒼穹作戦の時に強引にメガセリオンとベイバロンとグノーシスとノートゥングとティターンのごちゃ混ぜになった機体に乗ったのが悪かったな。流石にグノーシスのカスタムモデルで北極海には行きたくなかったからな。それでもベースにノートゥングと要所要所にティターンを使った所為か搭乗時間を大幅に削ることになった。
第二次蒼穹作戦では新造されたマークアインに搭乗し時間を全て使い切り、前線から引いて武器の新造を行っていたのだが、新種の同化現象を恐れて押されている後輩たちを救うために再びマークアインに搭乗。SDPの覚醒と共にそれを恐れずに命の使い所と定めて暴れに暴れた。おかげで速攻でリタイアした。
「足を引っ張りたくないから、また故郷に怪物が現れた時にもっと皆を守れるように、そう思ってるんですよ」
第四次蒼穹作戦では強引にマークアインに乗り込み、力が足りずにベイグラントのコアと共にフェンリルで逝った。嘘は言ってない。故郷に、竜宮島に戻れたのなら、オレは再び島と島に住む人達のために命を使う。あの島はオレに生きるという意味を教えてくれた場所だから。
「そうかい。そんなことがもう起きないと良いね」
「そう願っているよ。ご馳走様。これ、お代ね」
財布から食べた分よりも多い代金を渡す。
「うん?そこそこ多いけど」
「ベルはまだ残るでしょ?オレはこの後行きたい場所があるから。ゆっくりしていくといいよ」
「ありがとう、イツキ」
「気にしなくていいよ。それじゃあ、また寄らせて貰います」
豊饒の女主人を出てダンジョンに向かう。そろそろゴライアスって言うボスみたいなものが復活するらしい。それ
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