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生徒会”執行部”と”捜査部”  ~舞い散る桜STKとの出会い~
19.悲劇を好む悪魔
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「春!?」「風月!?」「ハルゥ?」「まぁハルちゃん!?」

隠れて事を見ていたその他捜査部員が姿を現す。

「テメッ!」

河野を殴ろうとする野蛮な古賀を彩乃が

「コガジュン! ハゲよりハルゥの方が大事!」

と言って殴るのを止めさせて古賀は舌打ちしたあとプールの中へ飛び込んだ。
プールの水深は一般的な深さでそんなには深くないからまず溺れることはない……フツウは……ね。

「キヒヒヒヒ……ぁ?」

奇声を上げてた獣が美味なごちそうを見つけた。

「……河野……先生」「ニタァ〜愛ぉ〜〜〜」

スペシャルゲストの登場だ、美味しそうな子熊 曳鬼谷 愛。河野の最初の被害者であり

「俺の愛。俺の愛じゃないか」

狂ってしまう程に熱い愛を注ぐ相手。その一方的な愛は相手を支配するだけじゃ飽き足らない、全てを手に入れたって足りない。

「愛…どうだ? 俺痩せただろ?」

「………」

「昔の俺は太ってて醜い豚だった、だからお前は俺の誘いを断ったんだろ? そうなんだろ?

 それ以外に俺と付き合うのを断る理由なんてないもんなぁ〜愛?
 
 でももう大丈夫。俺はこんなにスリムに、それにお前のお友達を見つけたよ…」

河野は先ほど自分が付き落とした、風月 春へ視線を向ける。

「これでもうお前も寂しくない! 俺もいるしギャハッ……「ホントッ五月蠅い豚だこと〜」ブヒッ!?」

フフフ……またまたスペシャルゲストの登場だね。

「…理事長?」「お姉ちゃん〜!?」

「フッ」

満を持して現れたのは、諷焔学園 理事長 小林(こばやし)最中(もなか)やり手の理事長さんだよ…フフフ。

「…どうして理事長…「あぁ喋らないで〜アナタ口が臭いから〜」

おっとりとした口調から繰り出される毒舌は鋭利な刃物よりもよく斬れると言われ、一部の性癖の人たちからは人気らしいよ。
え? ボクにはわからないなーそんな趣味はナイからね…フフフ。

「河野先生〜鬼塚学園長がお呼びですよ〜。今回の件についてね〜」

「そんなっ!? お…私はなにも…「だから喋らないで〜自分では気が付かないかもしれないけど〜
 アナタの口臭〜公衆便所のような臭いがするわ〜」……ガーーーン!!」

膝から崩れ落ちる河野に容赦なく止めを刺す。

「それに〜ふぅげつちゃんをプールに落とすところ、このまん丸おめめで見ちゃたし〜
 自白しているシーンは撮影してるから言い逃れは無理ね〜」

「なっ!?」

小林(姉)の指さす先をみると隠しカメラのレンズが日光を反射してキラリと光る。

「こ、こんなの横暴だ!! 俺はなにもやってない!!」

醜い豚は所詮どんだけあがいたとしても醜い豚。


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