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ちびまる子ちゃんH 「さくら家の指宿旅行」の巻
その3
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いや、ビールだろ」

 友蔵(ったく、情けないのう・・・)

 友蔵は心の俳句を詠んだ。

 いずこでも 息子の頭 ビールのみ

 風呂から出た皆は食事のため、広間へと向かった。

 まる子「んん〜、どれもおいしいねえ」

 お母さん「海の幸も山の幸も色とりどりねえ」

 ひろし「うへ〜、旅館のビールは最高だぜ〜」

 ビールに酔いしれるひろしに対して姉妹はぶつぶつと愚痴った。

 まる子「お父さんめ、一番行くのめんどくさがってたくせにビールでこんな楽しんじゃってさ」

 お姉ちゃん「ホント、うちにいても飲んでるくせに」

 まる子「全くわからない人だねえ〜」

 翌日、家族は砂むし温泉の会館へと向かった。

 まる子「さて、砂むし温泉ってどんなものなのかね」

 友蔵「そうじゃのう、わしも入ろうかのう」

 ひろし「へん、砂なんかかけられて気持ちいいもんかよ」

 まる子「あんた嫌なこと言うね・・・」

 ひろし「俺は温泉のみで結構だ」

 友蔵「それじゃあお願いしよう」

 友蔵は受付の係員に話しかけた。

 友蔵「こんにちは、大人4人、子供2人お願いいたします」

 係員「はい、全員砂むしをご利用になりますか?」

 友蔵「いえ、この者だけは温泉のみのご利用です」

 係員「わかりました、こちらが浴衣とタオルになります。脱衣所で浴衣にお着換えていただき、タオルをもって海岸へ向かってください。では、砂むし温泉をお楽しみください」

 全員「ありがとうございます」

 ひろしを除くさくら家全員は浴衣に着替え、砂むし場に向かうのであった。

 海岸で五人は体に砂をかけられて砂むし温泉を満喫している。

 お姉ちゃん「ふう、汗がどんどん出て来るわね・・・」

 お母さん「日頃の疲れを取っていくってこういう事なのね・・・」

 10分ほどたったのち・・・。

 まる子「あちち・・・おじいちゃん、このままどっちが長く耐えられるか勝負だね」

 友蔵「よし、まる子、わしゃ負けんぞ」

 お姉ちゃん「二人とも、のぼせても知らないわよ」

 まる子「大丈夫、大丈夫・・・ってもうだめ、耐えられない・・・・」

 友蔵「わ、わしも・・・」

 おばあちゃん「じーさん、年なんだから無茶するんじゃないよ」

 五人は砂を落として浴場へ向かった。
 
 
 

 
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