第27話
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んでいる中疲れた表情で溜息を吐いたセリーヌは気を取り直してレンに訊ねた。
「クスクス……もう一つのデメリットはZ組の一部の人達が”人と人が殺し合う本物の戦場”に出陣して、レン達と一緒に貴族連合軍の兵士達を殺さなければならない事よ。」
「何ですって!?何でこの子達が”本物の戦場”に出陣した挙句あんた達と一緒に貴族連合軍―――いえ、”人”を殺さなければならないのよ!?」
不敵な笑みを浮かべたレンの答えを聞いて血相を変えたサラは怒りの表情でレンに問いかけた。
「あら、その件については第五条の説明の時にちゃんと答えてあげたじゃない。Z組は”貴族派と革新派が派閥争いを止めてアルノール皇家主導の下で今後のエレボニアを支えるという意思表示を示す為の旗印”なんだから、正規軍、領邦軍にそれを知らしめる為にもZ組の一部の人達も協力して”反逆者”である貴族連合軍の兵達や猟兵達を殺す必要があるでしょう?」
「そ、そんな………ッ!わ、私達が貴族連合軍―――人を殺さないといけないなんて……!」
「お嬢様………」
「”両派閥の争いを止める旗印”という事はひょっとしたら、アンが僕達と合流できたら”四大名門”の一角である”ログナー侯爵家”の当主の一人娘であるアンもZ組のみんなと一緒に貴族連合軍の兵達の命を奪わなければならないかもしれないね………」
「アンちゃん………」
レンの答えを聞いて表情を青褪めさせて身体を震わせているアリサをシャロンは心配そうな表情で見つめ、ジョルジュとトワはある人物の顔を思い浮かべて辛そうな表情をした。
「レン君……アルフィンは彼らが君達”特務部隊”の指揮下に入れば、彼ら自身の手で貴族連合軍の兵士や猟兵達の命を奪う事もある事も知っていて、この和解条約書に調印したのかい?」
「当たり前じゃない。だからこそアルフィン皇女はシルヴァンお兄様に必死に嘆願して、第五条に緩和条件を付与してもらったのよ?」
「そうか……………アルフィンはその件も知っていたからこそ、せめて彼ら自身の意志で選択してもらう為にもシルヴァン陛下に嘆願したのか………」
「………………レン皇女殿下。先程”Z組”の一部の人物達が”本物の戦場”に出陣する必要があるとの事ですが、その人物達が誰であるかを教えて頂いてもよろしいでしょうか?」
第五条に緩和条件が付与された真の理由を悟ったオリヴァルト皇子は辛そうな表情で呟き、アルゼイド子爵は目を伏せて重々しい様子を纏って黙り込んでいたが目を見開いてレンに問いかけた。
「ええ、いいわよ。――――と言う訳だからリィンお兄さん、”Z組”の中で出陣義務が発生する人達の名前を全員挙げて。」
「わかりました。――――ラウラ・S・アルゼイド、マキアス・レーグニッツ、ユーシス・アル
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