第26話
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なっているから、”そういう方法での支払い”―――例えば『6億ミラと1億ミラに相当する現物という支払い方』も一種の”軍資金の提供”になるのだから、別に構わないわよ。」
「あ、ありがとうございます……!」
「メンフィル帝国の寛大なお心遣いに心から感謝致します。」
「とりあえずこれで補給の問題は解決できたわね……」
レンの答えを聞いたトワとラウラは感謝の言葉を述べ、サラは安堵の表情で呟いた。
「クスクス、安心していられるのも今の内よ?今から言う二つのデメリットは貴方達Z組―――いえ、”トールズ士官学院”の人達にとって受け難い事柄なのだから。」
「ぼ、僕達Z組どころか、”トールズ士官学院”の人達にとって受け難い事柄……?」
「……それってどういう事。」
小悪魔な笑みを浮かべたレンの口から出た不穏な言葉を聞いたエリオットは不安そうな表情をし、フィーは警戒の表情でレンに問いかけた。
「うふふ、二つのデメリットの内の一つは貴方達――――トールズ士官学院の関係者達が”トールズ士官学院の奪還”に関われない可能性が高い事よ。」
「ええっ!?」
「オレ達が”トールズ士官学院”の奪還に関われない……それは一体どういう事なのだろうか?」
レンの答えを聞いたZ組やトールズ士官学院の関係者達がそれぞれ血相を変えている中アリサは信じられない表情で声を上げ、ガイウスは真剣な表情でレンに訊ねた。
「そのままの意味よ。内戦を終結させる為には帝都と幽閉されているユーゲント皇帝達の奪還、そしてカイエン公を始めとした貴族連合軍の上層部達の捕縛もしくは殺害をする必要があるのだから、帝都奪還の為にも帝都に最も近い都市――――トリスタの奪還もレン達”特務部隊”率いるエレボニア帝国軍の予定にも当然入っているわ。」
「そ、そんな……!?もし、レン皇女殿下達の手によってトリスタ―――トールズ士官学院が奪還されたら……!」
「Z組のみんなや僕達――――トールズ士官学院の関係者達にとっての悲願である”自分達の手でトールズ士官学院を奪還する事”が叶えられなくなるね………」
レンの説明を聞いたトワは悲痛そうな表情で声を上げ、ジョルジュは辛そうな表情で呟き
「レン皇女殿下。先程ジョルジュ先輩も仰ったように、”トールズ士官学院の奪還”は我等Z組―――いえ、士官学院生全員の果たすべき”使命”と思っており、他のどんな勢力にも任せたくはありません。何とか”特務部隊”率いるエレボニア帝国軍によるトリスタの奪還は思い留まって頂けないでしょうか?」
「ハア?何を寝ぼけた事を言っているのかしら、ラウラお姉さんは。帝都を奪還する為にはトリスタの奪還が必須である事はここに
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