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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第628話】
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ギリシャ本国にもすぐ知らされるが、やはりISが搭乗者ごと寝返った事実は隠しておきたいらしく、特に大きな話題にはなっていなかった。
だが――やはり二人の裏切りに各人ショックは隠せないようだ、表情には出さないがテロリストに寝返った事実は大きい。
もちろん全員交遊があったわけではない、だけど専用機持ちの先輩として聞きたいこと等あったのも事実だろう。
既に名古屋に入っていた新幹線、一同早めの昼食を摂り始める中でヒルトは未だに幕の内弁当に手をつけていなかった。
そんなヒルトの様子に心配になる女子一同、ヒルトの両親である有坂陽人、有坂真理亜も後ろの席から心配そうに覗き込んでいた。
「……いや、皆して何で見てくるんだ?」
「だって……お兄ちゃんお弁当食べないんだもん……」
「そうだよ? ヒルトが食べないのを気にしてないのって織斑くんぐらいだし」
言われて一夏を見たヒルト。
「ん〜、この駅弁美味いなぁ。 家で何とか作れないかなぁ」
等と呑気に弁当の品評しながら食べている、というかいつも通り過ぎてもう白騎士暴走事件も忘却の彼方だろう。
一夏はいつもの日常を取り戻している、だがそんな日常を奪われた人達が居るのも事実。
だがあまり皆を心配させても悪いので、ヒルトは幕の内弁当を食べ始めたのだった。
一方、場所は日本海、海上を移動するのは篠ノ之束の移動型研究施設。
浮力を得て進む異形の乗り物に、物珍しさからか一羽の鸚鵡が羽休めしていた。
「オーレタチャカーイゾーク! ターノシーイカーイゾーク♪」
気分よく歌う鸚鵡を他所に内部では――。
「束様、紅茶が入りました」
クロエ・クロニクルが束のカップに紅茶を注ぐ、その注ぐ音を聞いて束は飛び上がった。
「やったあ、くーちゃんのお紅茶だぁ! お茶漬けは金平糖がいいなー」
「はい。 仰せのままに」
金平糖を受け皿に広げたクロエ、そんなクロエを見ながら紅茶を一口飲むと。
「ん〜、紅茶はいいねえ。 落ち着くなあ。 そういえばさ、すこーりゅんが持ってきた生チョコ八つ橋があったような?」
「束様、あれには毒物反応がありましたので此方の方で処分しました」
「そっかあ、残念♪」
残念という割には嬉しそうな束に、クロエも小さく笑みを溢した。
「嬉しそうですね、束様」
「ん〜、嬉しいのかなぁ? でも、白式という失敗作が悉く私の予想を裏切っていくのには困惑しつつも嬉しいのかもにゃん♪」
そう言ってディスプレイを開く束、白騎士化した白式のデータと第二形態であるドレッシィ・ホワイトナイトのデータが映し出されていた。
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