最終章
最終節―全ての救い―
”元世界神”の成り立ち
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ったんじゃないのかい?鎖が無ければどこまで成長できるのか」
蒼也の感じた疑問に答えるウィレスクラ。
そう、誰もが最初はそう結論付ける…否、そう結論付けられていた。
「じゃあなんで“複数の世界”で行わない?アルティマースは言っていた、“地球のある世界の生物だけ”とね」
だから蒼也は“神殺し”の力として人間になることを選んだ(正確には選んだ…というより割り振られたのが正しいが)。
その結果、ソウヤの体は確かに神殺しの力を得る。
「2つ目、“何故他の世界には名前があるのに地球のある世界だけないのか”。妖精の世界には名前があった、他の世界にもだ。なら何故“地球のある世界”は無い?」
その問いに答える術をウィレスクラは持たない…いや、話せない。
元々その問いを持たせない為に、妖精の世界の住民に“世界の名”を与えなかったのだから。
「というより、なんで地球が中心みたいな呼び方してる?確率論的に考えて、広大な宇宙の中には地球以外にも生命体が住む惑星は多くあるはずだ。当然、人間よりも高いレベルの生物が居たっておかしくない」
「――――」
答えることが出来ないウィレスクラに蒼也は確信を得たと笑う。
「答えないなら最後、3つ目の疑問だ。“何故全世界の管理を任された神の名は、地球にある神話と同じ名が多いのか”。実質、全世界の管理を行える神の中で、地球の神話と違う名前は、前世界神を喰らったお前だけだよ…“ウィレスクラ”」
もう、ウィレスクラが答えなくても“答え”は得たも当然だった。
1つ1つが違う疑問として考えたら、一生答えなんて出なかっただろう。
けれど、その3つの疑問を1つとして考えたらすぐに答えなんて出てしまったのだ。
「なぁ、ウィレスクラ。“神が地球のある世界を生み出した”んじゃないよな?“世界の中の地球が神を生み出した”んだろ?」
「――――!」
本来の神話と逆説的な答え。
地球で出来た信仰によって生まれたのか、それとも別の方法で生まれたのか定かではないが、地球の生命によって“神”は生まれた。
「それが、“元世界神”。地球で一番有名な世界神、最高神…そうなれば答えは誰かはっきり判る。だろ?“デウスを喰らった神”?」
「…あぁ、正解だよ。蒼也君」
ギリシア神話から生まれ、今や地球で知らぬ人は殆どいないゼウスと同じ語源…『天』の名を持つ神。
全ての神の終局点であり始局点でもある。
それが“全て知り全て能う存在”。
「そう、元世界神であるデウスは地球で生まれた。“人間”としてね」
「…流石にそこまでは予想出来ないな」
人間として生まれたデウスは、生まれた瞬間から圧倒的な才能に恵まれた存在だった。
7歳にして大人でも戦い
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