最終章
2節―反逆決戦―
その力を持ってイチをなす
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するガブリエル。
確かに最後の最後で、自分自身を更なる段階へ昇華させたことは素直に褒めるべきことだろう。
だが、足りない。
「――ぇ?」
景色が勝手に動くのを、ガブリエルは目にする。
同時に、何かが“ずれる”のを感じその後視界に映るものを見て全てを悟った。
「『偽・全て切り裂く地神の一撃』」
『神技』でも消費する魔力量には差がある。
効果が単純で分かりやすいものほど、消費する魔力量も少ない。
――故に、ルリが放つ『神技』は“申し子”の中で最も少なかった。
自身の中に芽生える悔しさにガブリエル自身驚きながら、それでも目いっぱいルリを睨み付ける。
―……次は、絶対勝ちますからね。
そうして、『楽園の護り手』は消滅した。
「“癒されろ”“癒されろ”“癒されろ”“癒されろ”“癒されろ”“癒されろ”“癒されろ”“癒されろ”“癒されろ”“癒されろ”」
「っるせぇ!」
体が焼かれ、体が癒され、体が焼かれ、体が癒される。
もうそれを何度繰り返したか。
痛みも痛みではなくなり、癒しも癒しではなくなった。
痛みは呪いとなり、癒しは呪いとなる。
―あぁ、それでもやってやる。
呪いにかけられるのは当然、痛みも癒しも要らない。
だってもう今までとは違い“勝ち”がナミルには見えていたから。
「――行くぞ、ラファエル!『炎唸る鬼の銃刃』!!」
かつてナミルが使用した中で、最も高火力だった『気銃刃』。
2つに裂かれた大剣の中心部分から、ギリギリまで溜めた気をぶっ放す奥義だ。
そして今放つはその進化系……鬼炎さえ味方に付けた、爆炎の大放射である。
突如放たれた異常な熱を宿す気の波。
避ける術を知らず、否……“避けようともせず”ラファエルはその熱をわが身で受けきる。
「は、はは。いてぇじゃねェか」
それでもかまわない、彼は死なない。
いや、違う。
“死んでも構わない”のだ。
首に手を当ててラファエルは嗤う。
「“癒せ”、ラファ――」
そう、自身の命は回復するものだから。
回復するのだから、少しぐらい無駄遣いしても構わないのである。
ならば、“回復させなければ良い”。
「――よろしく。『偽・全て吹き飛ぶ魔神の一撃』」
再度言うが、ルビの『神技』はあくまで“次に放つ魔法の威力を底上げするもの”だ。
ルビはそれに重ねて魔法を使用しているからこそ、一撃になっているだけで本来は補助の『神技』。
――だから、こんな
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