最終章
1節―超常決戦―
堕ちた果ての輝き
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で拭いてソウヤは笑う。
この流れからして、もうソウヤの勝ちは確定したと思っていた――
「まだだ」
――儚い音を立てて砕け散るレーヴァテインを見るまでは。
自らの最後の武器を、“自ら破壊した”ルシファーはソウヤに笑いかける。
「まさか、これで終わるとでも?」
「――――」
ルシファーの翼は全て漆黒に堕ち、堕ちた先で得た力も全て失った。
ならば、この先に何があるというのか。
堕ちた果てには、何があるというのか。
「君に見せると言ったじゃないか」
全て見せたはずだ。
堕ちていく過程を、堕ちた故の闇を。
それでも、まだ在るというのか。
――堕ちた先にも、何かあるというのか。
「私が見せるのは“最果て”だよ」
そう言ってルシファーは両手を天に掲げる。
いや、違う。
あれは天に掲げているのではなく、“剣を握っている”のだ。
「第十二翼、第十一翼、第十翼、第九翼、第八翼、第七翼、復元」
「――――」
ルシファーが持つ十二翼。
それが黄金を発していたのは、何故だったのか。
――ようやく、ソウヤはその理由を理解する。
「第六翼、第五翼、第四翼、第三翼、第二翼、復元」
「円卓の……騎士」
円卓の騎士、それは12人だという文献がある。
それが本当ならば、それが間違っていないのならば、黄金の数だけ騎士がいたのなら。
今、ソウヤが行ったことは“封印を解く”こと。
枷を外していたのだ。
「お前は、ルシファーじゃないのかッ!」
「そうだ、私はルシファーであり……天使の冠位は全て円卓の騎士のもの」
理想郷を目指した騎士たち、そしてその王。
確かに、天使としての輝きとするのならば円卓の騎士ほど得やすいものはない。
ルシファーの宿す闇を封じるため、捧げられた天使の冠位が円卓の騎士。
そして今、その天使の冠位をソウヤが全て破壊した。
――ルシファーの宿した闇をソウヤが全て破壊した。
ならば、その輝きが集結したのならばその光が宿すのは――
「第一翼、復元、認証、集結、構造、創造……完了」
「――“アーサー王の剣”!!」
今、長い闇を縛り続けた光が姿を現す。
それは最もソウヤの住む世界で有名だった物語の剣。
聖剣の代名詞であり、元の世界で最強と謳われる伝説の剣。
「顕現せよ、“最果ての輝き”」
アーサー王がその手に持つ限り、彼に敗北は無く彼に死はない。
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