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生徒会”執行部”と”捜査部” ~舞い散る桜STKとの出会い~
5.ミッション・イン・ワンワンコ
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ない、私いつも独りだから」
「……ソウデスカ」
キーンコーンカーンコーン。
[部活終了時刻を迎えました。まだ学園に残っている生徒は、速やかに下校しましょう]
下校時刻を知らせるチャイムと校内放送が流れた。もう寮に帰る時間なんだ…。
「アリャもうそんな時間かね。仕方にゃい蒼ちん、こっちでも色々調べてみるから安心してにゃ」
何故か猫のポーズを決める会長。
「ああ頼むよ。見られていると言うのはあまりいいものではないから」
「捜査部にお任せあれっです!」
「…おぉいばやんが燃えている」
「ありがとう。では失礼する」
「バイビー」「「また〜」」「…ども」
【で】
帰る蒼先輩を見送ったし、自分もさっさと寮へ帰ろうと思う春だったのだが
「待ってハルゥ!」
会長に呼び止められた。なにかと思い立ち止まり振り返る。
「明日から寮のお引越しだよねん?」
「…えぇそうれすけど」
春は今、家賃が一番安い寮に寝泊まりしている。まぁ一番安いというだけあって見た目はボロボロ、中もボロボロ、雨が降れば雨漏り演奏会、隙間風ピューピュー、夏は虫だらけ、冬は寒さにガクブル
…な最悪・最低な寮にいたのだけど、何故か数日前とつぜん寮母さんから寮の転居が決まったと伝えられたのだ。
いくら安くてもここよりも悪いボロ寮はいやだ、良い寮は魅力的だけどお金がない…のにとつぜん告げられた寮の転居話、なぜか家賃も今払っている額のままでいいらしい。
よくわからない事だらけの寮の転居話をなんで会長が知っているのでしょう?
「なんか荷物運んだりするの?」
「…いえ荷物という荷物はないれす、鞄ひとつ分くらいれす」
「そっかそっか」
なにか納得したような会長。
「じゃあさっ明日からとは言わず今日、今から引っ越して来たら? ナウ!」
「…はぃ?」
ドウユウコトレスカ?
「さっそうと決まれば、我らの新居へゴーゴーカレー!!」
「え…えぇぇ〜〜〜」
ガシッと会長に腕を掴まれて、春はうぬを言わさず無理やり引っ張られ何処かへ連れ去られてしまった。
その光景をすぐそばで見てながら、呆然としていたこの二人はというと
「いくら待ちきれなかった…からといって強引に連れ出す必要あります?」
「アヤちゃんはせっかちさんだから〜」
「いやそうゆう問題?」
「そーゆう問題よ〜これはね」
「……なっとくいかない」
「ふふっ」
そして連れ去られた春は…
「あ…あの何処へ…??」
「ふっふーん、イイトコロ!」
だから何処れすか! それは〜〜〜!! 学園の敷地内を全力疾走していた。
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