第一部 ケイオスクルセイダーズ
第一章 紅霧異変
12.エンハンサー
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「さて、真の第二ラウンドといきましょうか!!──────────姉貴!!」
「いえ、これが最終ラウンドよ──────────ジョジョ!!」
「えっ!姉弟!?うそ!?だって伏線なんてどこにも、ハッ!そういえば第二話で」
『丞一は姉妹はいるのかー?』
『いるにはいるが何故?』
「あれ!?」
早苗が一人ボケている間にも二人の姉弟喧嘩は熾烈を極めていた。ナイフとフォーク。スタンドとスタンド。ときには己の拳、脚、お互いの持ちうるすべての攻撃を繰り出し、防ぎ、かわし、いなす。そして、その攻防の優位は、
「『ルナダイヤル・キング・クリムゾン』!」
「ちっ!攻撃あたんねー」
『チートも甚だしいですね。ちくしょー!』
咲夜だった。やはり、いくら丞一といえどもキング・クリムゾンの存在は無視できるものではなく、かといって対処できる手段もなく手をあぐねていた。
「『ルナダイヤル・クロックアップ』」
「っ!クロックアップ!なら、付き合ってやるぜ!十秒間だけな!『ダークワン・アクセルフォーム』」
某破壊者さんですか……という早苗のつっこみはむなしく高速ならぬ光速戦闘をしている二人の戦闘音にかき消された。
もはや、ガガガガガガという工事現場の騒音ってこんな感じなんだろうという音が鳴り響く。
(6、7、8、後2秒。この光速戦闘で大方の決着が付く。つまり、このやりとりを制した方が勝つ。後1秒)
というか、ダークワンの時加速の時間制限はそこまで短くなかった記憶があるのは気のせいだろうか。しかもそれは本人がいっていたような。早苗は考えることをやめた。
そして、一秒がたち、十秒になった。
「っ!そんな、何で、ジョジョ!」
早苗の目の前には胸と肩にナイフが刺さった、丞一が立っていた。
あの光速戦闘の中、丞一は劣勢ながらも拮抗を保っていた。しかし、八秒の時、
「八秒の時、互いにはなったナイフとフォークを自分の得物で弾いたのよ。そして、私のナイフがあなたのところへ飛んでいったのを見たジョジョはあなたを庇った」
「そんなっ!」
嘘だと信じたかった。また、本を隠し持ってたり、便利設定で生き残ってたりというのを期待していた。しかし、現実というものは非常でそのようなことはなかったようだ。
「全く、変わらないわね。あなたは昔から最後で詰めを誤る」
「うる、せー、やい」
「ジョジョ!」
肩で息をしていてもう限界値をK点突破していた。
「ふー。─────ニャル子が言っていた『存在自体が永遠の切り札な私は自在にジョーカーを作り出せるんですよ』って。大富豪の時にな」
「あら、それは大変。ならそんなイカサマされる前にあがらなくてはならないわね」
そう言った瞬間に、咲夜から凄まじいパワーが溢れ出た。
(な、何ですか!?このパワーは
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