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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第六十九話 波紋
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た表情をしている。そう言えばシトレには息子はいないのかな、もしかすると戦死したのかもしれない。キャゼルヌやヤンを可愛がったのは息子の代わりか……。
「皇帝になったのは軽蔑するフリードリヒ四世の血を引く唯一の男子、そしてその皇帝を支えるのが全ての元凶であるリヒテンラーデ侯……。クロプシュトック侯がテロに走ってもおかしくは無いでしょう」
『……』
「ブラウンシュバイク公もリッテンハイム侯も頭が痛いでしょう。彼らにとってエルウィン・ヨーゼフ二世、リヒテンラーデ侯の死は予想外の事だったはずです。これから帝国がどう動くか、要注意ですね」
『君はブラウンシュバイク公、リッテンハイム侯が改革を進める可能性は有ると思うかね』
“要注意ですね”の言葉にようやくシトレは反応を見せた。頼むよ、しっかりしてくれ。俺は以前よりはあんたを高く評価しているんだからな。食えないところが良い、上に立つのはそのくらいじゃないと駄目だ。
「有ると思います。彼らの周辺にカール・ブラッケ、オイゲン・リヒターの名前が有るか確認してください」
『カール・ブラッケ、オイゲン・リヒター……、何者かね、平民のようだが』
「帝国では改革派として有名な人物です。元は貴族でしたが自らフォンの称号を取り平民として改革の必要性を訴えている。彼らを登用するのであれば本気で改革を行おうとしている、そう見て良いでしょう」
俺の言葉にシトレがゆっくりと頷いた。
『これからだな、帝国も同盟もこれからが本当の勝負だ』
その通りだ、これからが本当の勝負だろう……。
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