第60話『一年生VS.三年生』
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ら視認されないこと。最大限活用できれば、ノーダメも夢ではない。
「けど、結構キツい……」
ただ、継続的に魔術を使い続けるということは、体力のない伸太郎にとっては苦そのもの。常に集中し、全身を気張らせ続けなければならないのだ。
「まぁ楽じゃねぇことはわかってるよ。だから俺はやるんだ」
伸太郎は右手で指鉄砲を構える。そしてその指先に光を凝縮させた。
「部長の受け売りだけど・・・弾けろ!」パシュン
刹那、弾丸が放たれた。光速で進むそれは、緋翼の焔の鎧を貫き、
「きゃあっ!?」
──命中する。
威力はまだ弱いが、緋翼の纏う焔は消せた。放った衝撃で、伸太郎の纏う光も消えていたが。
「中々…面白いじゃないの」スクッ
「やっぱ、決定打には程遠いか…」
"光の弾丸"というのは、終夜の"冥雷砲"を見てからずっと考えていた技だ。練習する機会が無く、お蔵入りしかけてたのが事実だけども。ただ初めて使った割には、形も良くできていたのではなかろうか。
「練習あるのみ、ってか。まさか俺がこんな台詞吐くなんてな」
部活なんて、生まれてこの方入ったことがない。即ち、練習ということすらあまりしなかった人生。
だけど、今ならわかる。
もっと魔術を使えるようになりたいと。もっと強くなりたいと。もっと──楽しみたいと。
「っしゃあ!」ポワァ
伸太郎は両手に光を纏わす。今回は身体には使わない。
ゆっくりと深呼吸し、集中力を高めていく。
「『攻撃こそ最大の防御』。その言葉の真実、確かめさせて貰うぜ!」ニッ
今までで一番大きな声で、そして笑顔で伸太郎は叫んだ。
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