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非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第60話『一年生VS.三年生』
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「……っ」


この答えでは使わせようとは思えない。
大体、晴登に言わせてもらえば、鬼だとか隠された力はボス相手に使ってほしいと思う。例えばヒョウだとか。
増して、遊びとまでは言わないが、この戦闘はテスト。全力でやって大怪我でもしたら、ひとたまりもない。


「だ、大丈夫だよ! たぶん・・・」

「そこで『たぶん』はダメだろ」

「きっと・・・」

「変わってない」

「だと良いと思う・・・」

「ただの願望じゃねぇか!」


テスト中だというのに、図らずもノリが生まれてしまう。

晴登は気を取り直し、もう一度結月に問う。


「俺はその力についてよくわかんないけど──任せて良いんだよな?」

「もちろんだよ、ハルト」

「……正直、打開策は思いつかない。結月、頼めるか?」

「ありがと。任せて」ヒュオ


その瞬間、結月が禍々しいオーラを包まれるのを、晴登は見た。







「紅蓮斬!」ボゥ

「っ…!」ヒュ

「まだ避けるのね。中々しぶといじゃない」

「そりゃどうも…」ハァハァ


一方その頃、伸太郎は緋翼と一進一退の攻防をしていた。

・・・と言っても、明らかに緋翼が優勢である。

ちなみに『紅蓮斬』というのは、いわゆる"焔の衝撃波"だ。焔の塊なので、触れると火傷する。


「おらぁっ!」ボワァ

「無駄よ!」ジャキン

「くっ…!」


炎を放ってみるも、ついに刀ですら両断されてしまう。しかも、よくよく見ると緋翼は未だに焔の鎧の中。炎が効かないのは当然だ。


「三浦にはカッコつけちまったけど、こりゃ勝機がねぇぞ……」


相性的には五分五分。それは即ち、実力で差がつくことを示す。そして、伸太郎と緋翼の実力の差は一目瞭然。つまり伸太郎の発言が、現実味を帯びていく。


「……バカ、諦めちゃダメだ。こんなに楽しいんだから、すぐに終わらせちゃつまんねぇだろ」


勉強だと敵無し。運動だと全員敵。──ただ、魔術だけは平凡。伸太郎はその事実にを、実は密かに嬉しく思っていたりする。やっと対等に、人と渡り合えるのだと。


「考えろ。姑息な事なんて、幾つでも思いつくだろ?」


さっきから・・・いや、以前から見てきた緋翼の動きを洗いざらい思い出す。言葉、動き、癖・・・全てが策の糧となるのだ。
そして、それに対する自分の魔術の使い方を熟考しろ。


「つまり、炎の攻撃は愚策。てことは──光で攻めるか」


伸太郎はそう思いつくや否や、周囲に光の粒子を出現させる。それらは燦々と輝きながら、伸太郎を包み込んだ。


「眩しい…!」


この技の利点といえば、相手か
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