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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第624話】
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からペンダントが空を舞う、開いたペンダントには千冬の写真が納められていた。
手放したくない、失いたくない――必死に白騎士の手を伸ばし、マドカはペンダントを掌に掴む。
だが、不用意に見せた隙を白騎士は見逃さなかった。
プラズマブレードを構えた白騎士――そして呟く。
「資格無き者、力は永遠に、不要」
出力が上がるプラズマの刃が振るわれたその時だった、白騎士と黒騎士の間に割って入った機体――月明かりに鮮やかに輝く銀髪、寸での所でヒルトがその刃を防いだ。
「……何故助け――」
「助ける訳じゃねぇッ!! お前には罪を償ってもらわなきゃならんからな、これが!!」
助ける義理なんてヒルトにはない、だけど――テロリストとして罪の償い、例えそれが極刑しか無くてもヒルトにはその命を奪わせる訳にはいかなかった。
「力無き者、資格無き者――」
「チッ! 同じことしかいえないのかよ!? 何が力無き者だ! 資格無き者だ!! 傲慢な上から目線で、人を納得させることが出来るほど言葉に力があるのかよ、お前は!?」
拮抗する二機。
そして上空から新たにゴールデン・ドーンが現れてヒルトと白騎士を一瞥し、マドカに告げる――「潮時よ、エム」――と。
白騎士もヒルトもその存在には気付いていたが、放たれた熱波で遠距離から近付けさせる事はなかった、そしてその余波がまた市街地を赤く染め上げる。
「中々良いわね、このパッケージ。 気に入ったわ」
「くっ……どれだけ街を燃やせば気がすむんだ! スコール・ミューゼル!!」
「……さあね。 でも……まだ満足してないとだけは言っておくわ、有坂ヒルトくん」
「……!!」
右腕に抱き抱えたオータムをいとおしそうに頭を撫で、ペンダントを胸に抱くマドカの腕を掴んだ。
「さようなら織斑一夏くん、それと有坂ヒルトくん。 君にはこのまま彼の相手をしてもらうわ」
そう告げるスコール、一方マドカは暴れていた。
「離せ、スコール! 私は、私はッ!!」
「聞き分けのない子は嫌いよ。 お仕置きはいやでしょう?」
「……ッ」
そのまま瞬時加速で上昇、パッケージのスラスターを全開にしたオーバー・ブーストで戦線を離脱していった。
京都を火の海に包んだ亡国機業は撤退した、だが未だに暴走を続ける白騎士はヒルトと交戦に入る。
「力を、誇示したいのなら、私に、挑め……」
「力の誇示!? 力が無きゃただの無力だが、お前が振るう力はただの暴力だ!!」
「笑止、力無き者の、戯言」
「何が戯言だ! 上から目線で……何が私に挑めだ!? 挑むのは――お前だよ、織斑一夏―
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