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機動戦士ガンダム・インフィニットG
第十五話「トンネルを抜けた先にはパーフェクトガンダム」
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たというのに、アムロが居ないということで、先ほどから砂浜をつっついていじけている。
恥じらいを押し殺して、ピンクの紐パンを選んだというのに……
「ユーマ! 早く来て来て!!」シャル
「よっしゃー!」ユーマ
「一夏、一緒にかき氷を食べに行かないか?」マリーダ
「そうですね!(マリーダさん、水着じゃなくってワンピかよ……)」一夏
目の前を騒ぐカップルを見て、ふいに明沙は胸が苦しくなる。
――でも、仕方がないよね……?
家の事情なら、ましてや彼の父親の事情なら仕方がないのだと、そこは切なくも割り切ることにした。
だが……
「……ん? なんだ?」
隼人が、何らかの轟音を耳に頭上の空を見た。太陽を背に何らかの機影が徐々に大きくなっていく。
「MS……?」
至る箇所に装備された豊富なアーマーに身を包んだそれは、まぎれもなく「ガンダム」であった。それもアムロの機体である。
「あ、あれって……!」
カミーユは目を丸くする。
「間違いない……アムロだ!」
ジュドーはサングラス越しに見上げて叫んだ。
アムロの纏うガンダム「パーフェクトガンダム」は、周囲の浜辺の砂を撒き散らして轟音と共に着陸した。
「よっ!」
パーフェクトガンダムから聞こえるアムロの声に、一同は騒然とした。それと同時に全員が砂まみれの状態である。
「ちょっと! 少しは周囲のこと考えて登場しなさいよアムロ」
砂まみれになったエルが出てきた。すると、アムロは苦手な女子が出てきたとガンダムの顔が青ざめた。
「ゴメンゴメン、父さんに言われてデモンストレーションしに来たんだよ」
パーフェクトガンダムを見せびらかしてこい! と、父さんに言われたのだ、つまりこれがデモンストレーション……子供っぽいというかなんというか?
ガンダムの頭部をボリボリとかくアムロは、申し訳なさそうに言った。すると、次にエルが何事かと駆けつけに来る。
「ちょっと! どうしたのよ?」
ルーが騒ぎを聞いて駆けつけてきた。
「アムロの仕業よ?」
エルが振り返って答えた。
「ああー……」
またかと、ルーはいつもの事のように流した。ちなみに、エルとルーは中学生のころからアムロとは同期であり、中学時代から問題ばかり起こすアムロのことは嫌というほど知り尽くしている。

「いったい、何の騒ぎだ?」
黒ビキニを着た千冬が砂まみれになって出てきた。そして、またアムロの仕業と知ると溜息をついてスルーした。ああいう奴はMS側の教員に任せるよりない。
そんな時、ふと彼女の背後からある二人の声が聞こえた。
「ユーグ先生? かき氷を持ってきたぞ?」
紫のビキニを着たマオが、ビーチで寝そべるグラサン越しのユーグへかき氷を持ってきた。
「ああ、ありがとう……いただきます」
フルーツシロップがふんだんに染み込
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