第四話 父さん
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これているのだろう。
「────解る」
コイツの動かし方、コイツの特徴、コイツの『全部』が。
流れ込んでくる情報が、頭の中でハッキリと解った。頭痛は治まらないけど……これなら、やれる。
「おやっさん……武器は?」
「おぉ、接近専用の長刀と遠距離用の滑空砲……それとこりゃ、まだ使えねぇな」
おやっさんは隣のドックを見て、頭を抱える。そこには細く、長い槍のような物が沢山、置いてあった。
「アレは?」
「ダインスレイブつうんだが、今は調整中で使えねぇ。これさえ使えりゃあ、あのモビルアーマーを一撃でぶっ壊せるんだろうけどなぁ」
「あの、デカブツ……を?」
「だがなぁ、これを打ち込む為のチャカがねぇ」
チャカ、銃の事だろう。
でも、あんな巨大な槍をどうやって打ち込むんだ?
「まぁ、アレを槍にすりゃあ。
アイツの装甲を貫通できんだろうがよぉ」
「じゃあ、アレも持ってくよ」
「待て待て。オメェはモビルスーツの操縦は初めてなんだろ?
リンカーを付けてるからってあのデカブツに近付くのは至難の業だぞ」
「大丈夫だよ。なんか、うん」
「お前なぁ……そこら辺はホント、ミカヅキにそっくりだなぁ」
ため息を付きながらもおやっさんは笑った。
「まぁ、待て。ダインスレイブを槍にするのはオメェがバルバトスを扱いこなせたらだ。まずはコイツを動かせねぇと話になんねぇからな」
「動かすって、こう?」
右手を上げる感覚でレバーを上げるとバルバトスの右腕は勢い良く上がった。
「へぇ、凄いな」
それを見たおやっさんは「やっぱ、コイツはミカヅキのガキだよ」と呟き。
不敵な笑を浮かべた。
「おし、その調子ならバルバトスは動かせるな?」
「うん。どこをいじればどこが動くのか大体、解った」
「よぉし。なら、ダインスレイブを固めっから少し待ってろ」
「固める?」
「ダインスレイブ一本を槍にしても鋭い鉛筆みてぇなもんだ。それを複数組み合わせて固くするだよ」
……組み合わせる。イメージはわかないけどまぁ、解った。
「すぐに出来るの?」
「少し、時間が掛かる。
早くて六分ってとこらか」
「解った。じゃあ、それまでは適当に鳥もどきを相手してるよ」
「おぅ。最悪、時間を稼ぎりゃいい。そうすりゃ、ギャラルホルンの連中の増援で人間様の勝ちだからよ」
「ん、別に倒してもいいんでしょ?」
すると、おやっさんはまた呆けた顔をした。
アレ、俺。なんか変なこと言ったかな?
「ハハハっ!
やっぱ、オメェはミカヅキのガキだな」
と言って俺の肩を数回、叩いた。
「無茶はすんな、生き残ることを優先しろ。街の住人の避難もあと少しで終わる。そうすりゃ、モビルアーマーの標的はモ
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