暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第621話】
[5/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
かった。


「ママァーッ! ママァーッ!!」


 泣き叫ぶ子供――行方が分からなくなった母親を探し、京都の街をさ迷う――。

 けたたましく鳴り響くサイレン、消化活動を行う自警団――上空で繰り広げられるテロリストと白の機体、そして近くのヘリはテロリストによって撃墜された。


「クッ……このままでは市街地に落ちる!?」

「隙ありだ! 墜ちろ!!」


 背を見せた一瞬だった――原田晶の乗った打鉄は切り裂かれ、墜ちていく――それに動揺した他の二人もランサー・ビットの餌食となり、また地表へと墜ちていく。

 そんな時だった、夜空を飛ぶ新たな漆黒の機影――分離した一機が離れた隊員一人を抱き抱え、近くに降ろし、漆黒の機影は二人を何とかキャッチ、だがその衝撃で原田晶と隊員一人は肩を脱臼し、そのまま気絶した。

 墜落したヘリは最後の意地を見せ、何とか広い公園へと胴体から着地、ローターはブロック塀に突き刺さり、何とか生きていたパイロットも折れた足を引き摺って脱出した。


「京都が……くっ!?」


 二人を助けた漆黒の機体は、二人をベンチに寝かせるとそのまま上空へと出た。

 そして場所は貨物倉庫へと戻る、千冬と束の戦いは唐突に終わりを告げた。


「やーめたっ☆」


 手にしたステッキを捨てる束、千冬も手を止めた。


「こんな舞台じゃあ勿体ないよ。 私とちーちゃんの対決に、全然相応しくないね」

「だからといってはいそうですかと、逃がすと思うのか?」

「ん? んーん。 全然思わないけど、ちーちゃんが教え子を見捨てるとも思わないなぁ」


 突如、地面に倒れたラウラ達と未だに交戦を続けるエレン達に向かって指鉄砲を向けた。


「ばーん☆」――そうやって撃つ真似をしたその時だった、交戦していた無人機は自爆、諸に爆発に巻き込まれた美春とエレン。

 そしてラウラ達は凄まじい衝撃に襲われ、吹き飛ばされた。


「束。 お前……!」

「フフっ……ついでに――ホイッと☆」


 更に指を鳴らす――遥か上空、成層圏から飛来してくる無数の機影。


「……まさかあれは!?」

「さてさてぇ、今度こそちーちゃんも暮桜を使わざるを得ないんじゃないかにゃ〜? じゃあね〜☆」


 更に指を鳴らすと、煙と爆発が束を覆い、晴れたらその姿は消えていた。


「…………ッ」


 奥歯を噛み締める千冬は流星の様に落ちてくる無数の機影を見ることしか出来なかった――そして京都上空一〇〇〇〇メートル。


「やはり無人機か」

「……あの時と同じだね」


 ウィステリア・ミスト、シャルトルーズ二人の目の前に迫るのは無数の無人機。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ