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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第621話】
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た、束に襲い掛かる千冬――剣撃はコンテナに刀傷をつけていき、束は軽やかな身のこなしで避けていく。


「有坂、ここは私に任せて織斑を追え!! これ以上――京都を火の海にさせるな!」

「……了解!!」


 未だ戦い続ける美春やエレンを残すのは気にかかるが、一夏一人で手に追える相手じゃないことも分かっていた。

 玉座の謁見から抜け出したヒルトは燃え上がる古都京都の上空へと飛んでいく。

 一方で本部である旅館の大広間では突如襲撃してきたスコールと交戦状態になっていた真耶、楯無の二人――。

 ぶち破られた大広間は無惨な姿を現していて、既に従業員宿泊客は有坂真理亜の手によって避難させられていた。

 そして――。


「返してもらうわよ、オータムを」

「させません!!」


 真耶の四枚のシールドが射出――動きに合わせるように楯無は空中の水蒸気を集めて水の弾丸を放つ――そんな時だった。

「境界解除《バーンダーリィ・リリース》、『覚醒《アラウザル》』!!」


 周囲のスコールを除いた楯無及び真耶のISが強制解除された――驚きに目を見開く真耶、楯無は直ぐに周囲を見渡すが誰もいなかった。

 オータムの奪還に成功したスコール――今はただその場から速く離れるだけだった。

 そして――有坂陽人は旅館の遥か上空で戦っていた、相手はカーマイン。


「あぎゃっ! やっと戦えるぜ……楽しもうぜ、有坂陽人ォォォッ!」

「何が楽しむだ!! 京都の街が燃えてるのに――お前らは!!」

「わりぃが、俺様は亡国機業の人間じゃねぇんでな!!」

「何だと!?」


 交差する二機の機影、互いに射撃は行わず、接近戦だけの死闘――回転する鋸刃が黒夜叉の装甲に触れると激しく火花を散らせ、黒夜叉の刃がユーバーファレン・フリューゲルに当たればシールド・エネルギーを削る。

 そんな二機の眼下の繁華街、燃え上がる京都の街並み、パニックに陥った人々によって消防車の消化活動、更に救急車による負傷者の搬送に支障を来していた。

 予め配置していた自衛隊員だけではどうにもならなく、警察官も動員してなお混沌としていた。

 泣き叫び、怒号が飛び交い、我先にと逃げ惑う人々――。

 上空を旋回する輸送ヘリに待機していた原田晶一尉も悩んでいた。

 下の自衛隊員達に任せるか、それとも自分達も――そんな時だった、二機の機影が前方を横切るのを見たのは。


「二人とも、出撃する!!」

「「はい!」」


 ヘリから飛び降りた三人は直ぐ様打鉄を身に纏い、二機に近付く。


「このおっ!」


 二機の機影の内一機は一夏だった、瞬時加速が切れた瞬間を狙って仕掛けるが容易く捌
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