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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第620話】
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した一瞬で京都の繁華街に向けて無数の火球、氷塊を飛ばした。


「やめてェェェェッ!!!!」


 美冬は絶叫した――そして、繁華街を守るためにその身を射線軸に投げ出し、まともに火球、氷塊の直撃を受ける。


「キャアアアアアッ!!」

「美冬ちゃ――」

「余所見してる暇があるのかよ!?」

「そうっス……私らはテロリストっス! 勝てるためなら何でも……!!」


 狙いを未来に定めた二人――特大の火と氷の力を均等に相転移したエネルギーの塊が現れる。

 奇しくもそれは有坂ヒルトが行った攻撃がヒントになっていた――無人機襲撃時に行った唯一の三人連携攻撃――。


「「『消滅する炎氷《イレイズ・フレスト》』!!」」

 光球が未来を襲う――前面に展開した九式・禍乃白矛による多段エネルギーシールド、そして左腕のエネルギーシールド――更にシールドバリアー全てで受け止める。

 完全に光球に抑え込まれた未来。

 美冬も墜落は避けたものの熱と氷で熱し冷やされ、分子結合殻の装甲がボロボロになっていた。


「不味いわよ! セシリア!?」

「わかってますわよ! クッ……美冬さん、未来さん……!」

「このままでは……!!」


 数は勝っているのに一気に形勢を逆転された様な雰囲気に陥る三人に未来は叫ぶ。


「諦めちゃダメ!! 絶対――絶対、捕虜にして学園に連れ戻すんだから!!」

「そ、そうだよ! ……連れ帰って……お兄ちゃんの説教、受けさせなきゃ!!」


 半壊の村雲を纏った美冬、誰がどう見ても戦える状況じゃないのがわかる、だが――美冬の瞳は諦めていなかった。

 そして――その瞳がまるでヒルトの様に紅く染まっていく。


「……負けないから、絶対――連れ戻してお兄ちゃんに説教させるんだから!! 呼応して、村雲!!」


 その言葉に呼応するかの様に村雲のコアが輝きを放った、そして粒子を放出させる。

 意思の強さを感じる蒼い光、やがてそれは収束すると半壊した装甲が復元していく。

 否、一度装甲が粒子化すると同時に再構築されていった。

 やがて機体を包むように粒子が蒼いクリスタル状へと変化――一連の現象を目の当たりにした未来が呟く。


「第二形態移行《セカンド・シフト》……」


 その言葉に、レインは目を見開き、持っていたサブマシンガンを発砲――だが不可視の障壁に守られていて傷は付けられなかった。

 機体周囲を包容するクリスタルが四散、まるで花びらの様に散っていく――中から現れたのは機体が再構築された《村雲・月華》の姿だった。


「チィッ……一年のルーキーがセカンド・シフトだと!?」


 姿を現した
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