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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第619話】
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ルデ。 良いじゃないサ、華の二十代、若い男子をからかいたいものなのサ♪」


 言いながら離れるアリーシャ、シャイニィだけはヒルトの肩に乗り、猫パンチを続けていた――理由は云わずも、にゃん次郎と呼ばれたことだろう。

 そんなにゃん次郎の猫パンチを防ぎつつ、頭に乗せるとにゃん次郎は落ちないように必死にヒルトの頭にしがみついていた。

 そんな猫の一挙一様に胸がキュンキュンする女の子達、ヒルトに言い様に遊ばれてるその仕草が非常に可愛かった。


「ほれほれ」

「にゃっ、にゃぅにゃぅっ」


 空いた手でシャイニィと戯れるその姿に、自分も――そう思っていた矢先、千冬が咳払いした。


「こほん! 有坂も場を乱すな。 今は離反したダリル及びフォルテに注意を割かないといけないときだろう」


 その言葉に場はまた緊張感に包まれた、ヒルト、アリーシャの報告で此方側から二人の離反者が出たことは痛かった――否、ダリルは仕方ないとしてもまさかギリシャ代表候補であるフォルテまで離反するとは流石に千冬も読めなかった。

 そんな中、アリーシャは――。


「あー、一応自己紹介から入ってもいいのサ?」

「……好きにしろ」


 許可を取り付けるとアリーシャは自己紹介を始めた。


「私の名はアリーシャ。 『嵐(テンペスタ)』のアーリィと言えば、一応知ってくれているのサ?」


 名前を聞き、一様に第二回モンド・グロッソの覇者を思い出させない訳がない、だが――当時の風貌とは明らかに違っていて欧州組は気付くのが遅れてしまった。


「貴女が『テンペスタ』の……あの、失礼ですがその腕と目は……?」


 聞きづらそうな事をセシリアが代表して尋ねると、アリーシャは何でもない様に答えた。


「ああ、これは『テンペスタU』の起動実験でチョイとやらかしてね。 生憎不在なのサ」


 あまりに重い内容を何でもなく話すアリーシャだったが、聞いたセシリアを含めて押し黙り、またも沈黙が大広間を支配した。


「チッ! いい加減オータム様を解放しや――ぐえっ!?」


 オータムの身体がくの字に折れる、みぞおちにめり込む陽人の蹴りの一撃は重く、オータムは痛みに喘ぐ。

 千冬は何事もなかったように話を進める。


「さて、此方の戦力はマイナス二。 だが向こうもマイナス一。 プラス面ではアーリィが加わり此方は一だが向こうにも此方から抜けた分のマイナスがプラスに転じたのを忘れるな、自衛隊の協力はあれど、油断すれば言い様に翻弄されるからな」


 千冬の言葉に一様に気合いを入れた一年、だがアリーシャだけはキセルをぷらぷらさせて弄んでいた。

 そんな時だった、大広間の障子が開
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