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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第619話】
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「……つまり、お前がその八月の襲撃の首謀者だな?」

「けっ、そう言ってるだろ? お前も脳ミソお花畑かよ?」

「……かもな、それよりも……。 オータムとやら、俺の顔に見覚えはねぇか?」

「あ? …………?」


 陽人にそう言われ、まじまじとオータムは陽人の顔を見た。

 そして気付く――。


「…………まさか、てめえ有坂陽人!?」

「ご明察、ようやっと対面できたな……オータムさん?」


 一気に顔面蒼白になるオータム、今まで気付いてすらいなかったのかと思うとこいつは本当に馬鹿なんだなと改めて哀れむ。


「まあ俺の事は良いさ。 ――だがな、俺には許せないことが何個かあるんだよ、オータムとやら」


 努めて穏やかに、笑顔で話す陽人だがピリピリと室内全体を支配する殺気に、千冬、アリーシャ、真耶、楯無、ラウラ、エレンは言い様のしれない恐怖を感じていた。


「一つは――俺の家族を傷付ける奴だな。 ……そういやお前、前に学園の文化祭に侵入して暴れたんだっけ?」

「あ、あ……あぁ……」


 オータムも敏感に感じ始める、当てられた殺気で声が掠れ、まともに返事が出来なかった。


「んで、何でもうちの息子をIS使ってぼこぼこにしたんだっけ? 違ったか? まあそれが一つ。 んで……俺が許せないことの一番の内容――それはな」


 堪えず笑顔だった陽人の表情が一変、悪鬼羅刹の如く表情が変わり、言葉にもし殺傷能力があればオータムは死んでいたかもしれない――それほど冷徹な声で告げた。


「真理亜を泣かせる奴だ。 誰であろうと、俺が愛する真理亜を泣かせる様な奴には容赦しねぇんだ。 ……今は捕虜だが、必要な情報が引き出せない場合、これから俺達の話を少しでも邪魔すれば……わかってるな?」

「…………」


 殺気は消え、悪鬼羅刹の様な表情も一瞬だった陽人――オータムから離れると、真理亜の側に寄り添っていた。

 オータムは自身さっきの事はまるで白昼夢の様に感じていた――そして、今まで黙っていたアリーシャが場の空気を変えるためかヒルトにくっつきながら態とらしく一年生を見やる。


「い、いきなりヒルトにくっついて――な、何なのよ、あの女ぁ!」


 再度吼える鈴音、空気が戻った事にアリーシャは小さく唇の端を吊り上げる。


「何って、何だかこの子、いい匂いがするのサ シャイニィも何だかお気に入りなのサ」

「にゃぅにゃぅ」


 ヒルトの頭を猫パンチしているシャイニィは鳴き声を上げた――と、空気が戻った事に安堵しつつ、千冬はアリーシャをたしなめる。


「おい、態とらしい真似はやめろ」

「ふふん、久しぶりサね。 ブリュンヒ
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