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世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
闇夜に立ちあがる者たち
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返すという芸当すらやっていたのだ。

そして何より


「あ、これデュランダル?こっちはハルペーだし・・うわ、方天画戟まである!!面白いね!!もっとあるの?見せて見せてー!!」



飛び出してくる宝具を見て、興奮してすらいたのだ。
確かにこの蔵に納められている武器はギルガメッシュが選んだだけあって一級品ばかりだ。
目を奪われるようなものも多くある。


だがその鑑賞を、この宝具の嵐の中行うなどギルガメッシュにしてみれば舐められているとしか感じなかったのである。



「この痴れ者がァッ!!!一体誰の許しを得て我が宝物を眺め見ておるのだ!!」

「だーかーらーさ、あんたの王位なんざ知らないって言ってんでしょうが」


そうして、ここまでの時間が過ぎる。
ギルガメッシュのゲートオブバビロンの中身が数周し、恐らくはそのすべてを見終えたのだろう。

「光」が笑いながら聞いてきた。


「これで全部なの?終わり?」


一言だけだった。
もうこれ以上はないのだろうかと。


英雄王は思う。

最初はああは言ったものの、なるほど。
こいつが反応した武器は一級品ばかり。見る目はあるということか。

よかろう、ならば見せてやろう。




我が財のうちにおいて至高の一振り。
世に、星に、二つとない「創世の星」を見るがよい。






天地乖離す(エヌマ)ァ――――」

「ちょ、いぃ!?これはやばいかも!?」

「|開闢の星(エリシュ)!!!」


抜き放たれた乖離剣。
その渦巻く暴力を見て、「光」は瞬時に悟った。


(あの攻撃には耐えられない!!)


ゆえに、取るべき行動は回避。
ギルガメッシュの真正面から飛びのいて、その直線上から逃げようとする。

だが、それをこの英雄王が許すわけもなく


「この(オレ)がこの(オレ)の手によって死ねと言っているのだ。それも、エアまで抜いてのことだ。ならばこの身の栄光だと身動きせず疾くと死ぬ事がせめてもの礼儀だと思わんのか!!」

「なんちゅー暴言・・・・うわ!?」

天の鎖(エンキドゥ)!!」


走り回ってその照準を逸らそうとする「光」に向かって、無数の鎖が伸びていく。
それはまるで結界のように「光」の周囲を囲み、行動範囲を狭めていった。
そして、そこに叩き込まれるゲートオブバビロンからの宝具掃射。

もう眺めているほどの猶予はない。
「光」は全力を込めた拳でそれを弾き飛ばし、鎖から逃げ回った。


だが


「ッ! あ?ぐゥッ!!」


バックステップした先に、鎖の網が張られていた。
まるで蜘蛛の巣のように。


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