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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第618話】
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談が効かないレベルっスよ? 二代目ブリュンヒルデのアリーシャに加えて自衛隊からも応援が来るらしいっスから。 ……他だと人材的に見たら有坂ヒルトの父親が途中から入ったぐらいっスけど、学園警備員程度っスから人材戦力に加算はしなくても平気っスね」


 スコールは有坂ヒルトの父親と聞いて戦慄した――キャノンボール・ファスト時に彼と対峙、一瞬判断が遅れていれば今自分はこの場にいなかっただろう。

 だがそれよりも、彼が身に纏うIS――否、似た何かのパワードスーツが驚異だった。

 それに――レインは有坂ヒルトの暗殺に失敗している、先日不意討ちとはいえ一方的にやられたことをスコールは忘れていなかった、だから暗殺対象を有坂ヒルトに変更したのだ。

 奥歯を噛み締めるスコール――現状戦力が此方は四機、だが向こうは調べた限りの保有戦力は十五機――有坂陽人や自衛隊を入れたら規模としては大きかった。

 制限を解除した四機だけでは先ず無理だ、単純に四対一という計算、話にならない。

 ――それに、有坂ヒルトの機体は制限されて此方を圧倒したのだ、無策のまま向かえば確実に負け、捕らわれ、待っているのは極刑……。


「今は機会を待つしかねーんじゃねーの? 叔母さん」

「………………」


 レインの言葉に無言で立ち去ったスコール、レインは肩透かしを食らい、フォルテを見た。


「オレらも行こうか、フォルテ。 ベッドにさ、いっぱい愛してやるから」


 その言葉に頬を染めたフォルテは――。


「わ、わかったっス……」


 頷き、プールから上がったフォルテにもう裏切りの迷いは消えていた、だがヒルトの言葉だけは無意識下に刻まれていたのだった。
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