暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
20.ヨツンヘイム
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に、横目で視線を浴びせる。

「いくら君たちが強くても、今回ばかりはどうもならないわよ。噂じゃあ、このフィールドがオープンした直後に飛び込もうとしたサラマンダーの大規模パーティーが、最初の邪神でさくっと全滅したらしいわ。ちょっと前に君たちがさんざん苦戦したユージーン将軍も、シータも、一人で邪神の相手したら十秒持たなかったとか」

「……そりゃまた……」

「……わお……」

「今じゃあ、ここで狩りをするには、重武装の壁役プレイヤー、高殲滅力の火力プレイヤー、それに支援・回復役プレイヤーがそれぞれ最低はち人は必要ってのが通説ね。三人とも軽装剣士のあたしたちじゃ、何もできずにぷちぷちっと踏んじゃぶされちゃうわよ」

「そいつは勘弁だなぁ」

「全くだ」

頷きながらも二人は、秘かに挑戦心を掻き立てられている。
もう一度睨む。

「ま、それ以前に、九分九厘階段ダンジョンまで辿り着けないけどね。この距離を歩いたらどっかではぐれ邪神を引っ掛けて、タゲられたと思う間もなく即死だわ」

「そうか……、このマップじゃ飛べないんだよなぁ……」

「そ。翅の飛行力を回復させるには、日光か月光が必要なの。でもご覧のとおり、ここにはどっちも無いからね……。唯一、闇妖精(インプ)族のシュウ君は、地下でもちょこっとだけなら飛べるらしいけど……」

翅を確認するがリーファとキリトの翅はすっかり光を失って萎れている。

「となると、実質上、やっぱり邪神狩りの大規模パーティーに合流してもらって、一緒に地上に戻るしか手はない……」

「そーなんだけどね……」

だが、この辺りにプレイヤーの姿形もない。

「……このヨツンヘイムは、地上の上級ダンジョンに代わる最高難易度マップとして最近実装されたばかりなの。だから、降りてきてるパーティーの数はまだ常時十以下しかないらしいわ。偶然このほこらの近くに来る可能性なんて、あたしたちだけで邪神に勝つ確率よりも少ないかも……」

「おーいユイ、起きてくれ!」

キリトが膝の上で眠るユイの頭をつつく。ユイは起きると右手を口元に、左腕を高く伸ばし、大きなあくびをする。

「ふわ……。───おはようございます、パパ、シュウさん、リーファさん」

「おはよう、ユイ。残念ながらまだ夜で、まだ地底だけどな。悪いけど、近くに他のプレイヤーがいないか、検索してくれないか?」

「はい、了解です。ちょっと待っててくださいね……」

こくっと頷き、瞼を閉じる。すぐにぱちっと眼を開いたユイは、首を横に振った。

「すみません、わたしがデータを参照できる範囲内に他のプレイヤーの反応はありません。いえ、それ以前に、あの村がマップに登録されていないことにわたしが気づいていれば……」

落ち込
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